【S60】MicrosoftとNokiaが提携SymbianOSにOffice Mobile搭載

嘗て次世代の携帯電話向けOSを巡って袂を分った両者は長らくスマートフォン分野で市場を2分する立場にありましたが、ここにきてライバル達の台頭により手を組む事を決めたようです。
まあ、正確に言えば歴史的和解は既になされており、Nokiaはエンタープライズ向け事業の強化の為にExchangeのライセンスをMicrosoftより受け、その見返りとしてNokiaはS60に載るMusicPlayerでWMA(Windows Media Audio)を標準でサポートするに至っています。

今回の提携に至る背景には北米市場というものを切り離して考えることは出来ないと思います。Nokia自身も今回の提携の目的はRIMへの対抗と明確にその目的を公表しています。北米で存在感が薄くなる一方のWindowsMobile、世界No.1のシェアを誇りながらも北米ではSamsungやLGの後塵を拝するNokia、両者の思惑が一致した故の提携であると思います。
ただし、OfficeMobileの登場は時間を要するようで登場は2011年になるようです。まずはメッセンジャーである「Microsoft Office Communicator Mobile」を登場させ、その後OfficeMobileが登場するようです。

私自身が良く言っていたのは、WindowsMobileにはOfficeMobileじゃなくてOfficeLiteを搭載しろ言うことです。無駄な機能を省き、モバイル向けに特化したOfficeLiteつまり、デスクトップ版の機能限定版を搭載しろという事です。モバイルで重視されるのは、閲覧と簡単な修正のはずスマートフォンで複雑なビジネス文書を作成する人はいないでしょう。これだけ処理能力が上がり、画面解像度やサイズが向上した現代ならOffice2000相当で良いのでデスクトップに忠実なレイアウトと編集によって元のレイアウトが崩れない、つまり本物のOfficeを搭載するのが実は望まれることではないかと思っています。
さすがにそれは無理だとしても、少なくとも現状のWindowsMobileに搭載されているOfficeMobileはサードパーティ製のOffice互換アプリにアドバンテージがあるとは思えません。せめて上記の問題点の改善はして欲しいと思います。

ふと思ったのが、現在NokiaのS60端末に標準的に搭載されているQuickOfficeの存在です。それについてはall about Symbianに詳しい記事が有りました。
極めて冷静な発言でこの発表に返しています。

・今後も既存ユーザのサポートは続ける。
・現在、1億台のSymbianスマートフォンに対して出荷しているが、時期バージョンに於いてはMicrosoftが発表した機能を含みMicrosoftが市場に参入するまで2億台のスマートフォン向けに出荷出来る。
・QuickOfficeはSymbianスマートフォンに於いて大きなシェアを持つが、売り上げの中では小さい。iPhoneのビジネスアプリではNo.1であり、Androidに対しても発表が有る。

という事で大きくSymbianでのシェアを失う事は予想されますが、今後もSymbianのサポートは続けられiPhoneやAndroidなどのサポートも積極的に行って行くようです。

いずれにしろ、現在のWindowsMobileに搭載されている程度のものではなく、成る程NokiaとMicrosoftが組んだだけの事はあるという完成度で登場して欲しいですね。

  • トラックバック 停止中
  • コメント (0)
  1. コメントはまだありません。

Spam Protection by WP-SpamFree