アーカイブ : 2016年 8月

【MeeGo】【Aqua Fish】INTeX Aqua Fishフォトレビュー

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インドの携帯電話メーカINTeXのスマートフォン、Aqua Fishを入手したのでフォトレビューをお届けします。Aqua FishはSailfishOS2.0搭載端末です。SailfishOSは元Nokia従業員による携帯電話端末及びOS開発のベンチャー企業Jollaによって開発されています。Jollaは昨年の秋、設立以来最大の危機を迎えました。PEOPLE POWERED TABLETと銘打たれてクラウドファンディングで資金調達を行ったJolla Tabですが相次ぐスケジュールの遅れや投資家の資金引き上げによる倒産の危機など、結局一部を出荷してプロジェクト中止という最悪の結果となってしまいました。初の端末であるJolla Phoneで端末ビジネスの難しさを十分に経験し、OSライセンスを中心としたソフトウェア開発、端末メーカの開発協力に徐々に軸足を移していくと思われた中で起きた大事件、Jollaの行く末は非常に心配されるものでした。

その中で明るい話題といえばサードパーティのSailfishOS採用です。同じフィンランドの携帯電話ベンチャーTuring Robotic IndustriesがSailfishOSを搭載したスマートフォンTuring Phoneを発売しました。そしてこのAqua Fish。ビジネスモデルが今一不明だったJollaですが、ここに来て生き残りに向けた光明が見えてきた気がします。

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Aqua Fishのパッケージです。低価格端末と思えない立派なものです。表面に描かれたバショウカジキはSailfishのこと。ここまでOSを前面に出すのはなかなか珍しい。

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パッケージは筒形ではなく、引き上げる方式。折り返しのところにはマグネットが付いており凝った作りです。

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内蓋は羽型に開きます。これでもかと端末スペックが書かれています。

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端末を取り出してみます。出荷時の傷付き防止のシートにも端末スペックが。インド人はそこまでスペックにこだわるのでしょうかね(笑)

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パッケージの同梱品。ユーザーマニュアル、白い箱のなかにmicroUSBケーブル、ACアダプタ、ステレオヘッドホン。液晶保護シートも付いていました。

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上部にはmicroUSBポートとφ3.5ヘッドホンジャック。

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右側面です。右からボリュームキーと電源キー。

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ボリュームキーと電源キーは凄く細く見えますが押しにくくはありません。ボリュームキーの上下同時押しでスクリーンショットが撮れるようになりました。

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左側面にはボタン等はなし。クリーンです。

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下部です。液晶面にマイクの穴が無いためこのスリットのどれかがマイクの穴なんでしょう。

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鮮やかなオレンジの背面カバー。INTeXのメーカロゴはもちろんここでもSAIL FISH OSのロゴが大きくプリントされています。Sailfish押しが凄いですね。

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カメラ部分をクローズアップ。8MPのオートフォーカスカメラ。写りは悪くは無いですが、最近の進化が凄まじいスマホカメラと比べると見劣りすることは確か。

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裏カバーを外してみました。握った時ミシリとも言わ無い剛性感にゴツいプラスティック製を想像しますがペラペラの心細いもの。この方式はJolla Phoneと同じものでJollaが深く端末開発に関わっていることが伺い知れます。

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背面カバーを外したところ。INTeXのロゴの上には各スロットがあります。左からmicroSD、Dual SIM対応のためSIMスロットが2つあります。いずれも差し込むタイプです。バッテリーは2,500mA。携帯ネットワークで長い時間通信はしていませんがバッテリーの持ちは良好に感じます。

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SailfishOS2.0のAmbience(独自の壁紙的なもの)の象徴とも言えるのがこの折り鶴。Aqua Fishでもデフォルトに設定されておりINTeX独自のUIカスタマイズは行われていません。

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SailfishOSは横スワイプで起動中アプリがタイル状の配置されたマルチタスク画面、SNSやアプリ更新などの通知が表示されるユーザストリーム画面を切り替えていくのですが、Jolla Phoneなどに比べて遷移画面が1面多いです。gannaというインドの音楽配信サービスのようで、このアプリが常に画面を占拠しています。Super Appsと呼ばれる地域独自のサービスを表示する機能を利用したものと思われます。

Aqua Fishは性能的にはエントリー〜ミッドレンジというもので取り分けすごいところはないのですが、Sailfishは比較的低い性能の端末でも快適に動作することもあってなかなか軽快に動きます。筐体も現在の基準で高級感があるとか、製造品質が高いということは無いのですが、手に取った時の肌触りはとても良く持ちやすいです。全体的に押し出しこそ強くないものの、Jollaが協力したと思わせる落ち着いたデザインでいいなあと思わせるものがあります。
誰にでもお勧めできるものではないですが、マニアな方でSailfish端末を一度経験してみたいと思っている方にはいいのではないでしょうか。インドのeBayではINTeX自ら$85で販売中です。ただ、クレジットカードのコピーを送らなくてはならないなど現状は若干敷居が高いです。eBay.comの方では若干お値段は張りますが、paypalが使える業者もおり、こちらの方が安心度は高そうです。自己責任でご利用は計画的にお願いします。