アーカイブ : 2011年 4月

【Symbian】Nokia、Symbianの開発をアウトソースに

Nokiaが大規模なリストラを発表し、7000人の人員削減を行なうと発表しました。この発表、唐突に行なわれた様にも思われますが、今回のリストアの一つであるAccentureへの業務委託については、AccentureにはSymbianの創設に関わったDavid Wood氏も在籍しており、2009年にNokiaはOSのサポート部門をAccentureに売却しています。NokiaがSymbianのソフトウェア開発をAccentureに移管し、併せて従業員3000人の移籍を発表したのはある意味自然な流れなのかもしれません。
製造業の中でも5指に入るといわれている莫大な研究開発費を縮小するという計画をアウトソースを利用する事で達成するという事であり、同時に従業員の縮小を図る(全員を解雇では無く人材ごと譲渡という意味において。)という事だと思います。

NokiaがWindows Phone採用にあたって不要なSymbian技術者を解雇的な言われ方をされている場合がありますが、正しいと思う反面、実際にはSymbianチームがWindows Phoneの開発に移行していたり、AnnaやS^3 PR3や年末にでる新ハードウェアの端末などまだまだNokiaはSymbianに頼らざるを得ないという現実があります。

Widows PhoneがNokiaで本格的に動き出すのは来年以降でしょうから、それに向けて一歩一歩着実にリストラが進んでいるというのが正しい見方だと私は捉えています。

【Symbian】【E6】プロダクトマネージャに聞くNokia E6

前のエントリでも紹介しましたがNokia E6が第2四半期に発売の予定です。E6はキャンディバースタイルながらQWERTYキーボードを持つ日本でもファンが多いスタイルで、E72の後継機種にあたります。
今回、Nokia ConversationsにE6のプロダクトマネージャ、クリス・プロバート氏のインタビューが掲載されましたので、特に重要と思われる質問についてピックアップしてみたいと思います。

Q.AMOLEDを採用しない事で画面の明るさや読みやすさを懸念する声があるが。

A.全く問題ない。これはスマートフォンで最も明るいLCDパネルです。E72の2倍の明るさです。屋外でも全く問題無い。また優れた画素密度はテキストをより読みやすくします。

Q.光学マウスを採用しなかったのはなぜか?

A.使い勝手を考慮しての事です。画面全体をタッチするようになれば、光学マウスで操作することは不要と感じるでしょう。

Q.E6のスクリーンが小さい事を懸念する人がいます。去年もしくはそれ以上前あたりから画面サイズは3.5インチ以上になっている気がします。

A.画面は1.9mm E72より大きくなっていますが端末の幅に関しては59mmに留まっています。60mm以下のスクリーンというのはこのフォームファクタの重要な要素であり、真のスイートスポットです。
簡単にポケットの収まり、小さな手でも片手で等く操作出来る使い勝手を提供します。

Q.端末を傾むけると画面は回転しますか?

A.いいえ、しません。それが重要だとは思いません。

Q.フルフォーカスカメラについてクオリティが低いという声がありますが。

A.カメラはいいですよ。調査の結果求められているのは速いカメラであり、素早く取り出し撮ることが求められています。日常使うには良い写りだと思います。

Q.現状のSymbianアプリは動作しますか?他の(Symbian^3)デバイスとの解像度の違いが問題になりませんか。

A.多くのアプリが現状問題無く動いています。E71とE72のアプリが移植されるものと期待しています。Nokiaは幾つかの開発者にはE6発売までに正常に動作するよう働きかけているところです。

Q.中国のWebサイトで5つのホームスクリーンを持つと想定される5つのドットを発見しましたが、これは本当でしょうか?

A.はい。E6は3段のWidgetしか表示出来ないので他のデバイスと同等にする為にそのようにしています。

Q.E6とE7のどちらを選べばいいですか?

A.私はE6と答えますが、実際には個々のどの機能を優先するかによるでしょう。E7は大きなスクリーン、大きなキーボード、HDMI出力、大きな内蔵ストレージがあります。
E6はmicroSDが使え、バッテリの持続時間が長く、コンパクトです。

プロダクトマネージャが自信を見せる通り良い仕上がりのようです。
発売が楽しみですね。

【Digital Gadget】E7 BLUE? E7mini?

青お代わりですか?と思われた方も多いかと思いますが、違います。実はこれNokia E7のフェイク、所謂山塞機と呼ばれているものです。勝手に私はE7miniなんて呼んでますが、そのコピーっぷりは見事で完成度は高いです。
ほぼオフ会向けのオチャラケグッズですが、その実力はあなどれないものがあります。中国コピー携帯の一品を紹介していきたいと思います。

オリジナルとは違いますがパッケージはどこかで見た覚えのあるもの。Nokiaっぽい雰囲気は十分に出ています。

オリジナルのE7と比べるとサイズにかなりの違いがあることが分ります。E7miniなどと呼んでいますが、基本的にN8サイズであり決して小さい携帯ではありません。

あのポンとスクリーンが跳ねあがるチルトアクションがきちんと再現されているのは立派。ヒンジも形状は若干違いますがしっかりした造りになってます。

QWERTYキーボードもしっかり造られています。やや固めですがちゃんとクリック感もあります。

HDMIポート? そんなものある訳ありません(笑)ただのmicroUSBポートです。

背面です。カメラが8Mになってますが当然ウソ(笑)まあこれは私には嬉しいですが。

バッテリカバーがちゃんと外れるのはオリジナルに対するアドバンテージ。きちんとカバーが金属性製なのは立派。BL-4Dと書いてありますが当然ウソ(笑)

アクセサリ類の再現もなかなかチープですが、どれもNokiaのものを模しておりその拘りはなかなかのもの。

こうしてみると筐体、パッケージ、アクセサリに至るまでかなり忠実に再現されておりその拘りには目を見晴るものがあります。
またUIについてもアイコンに留まらずWidgetやSymbian^3のUIに至るまで相当の拘りが感じられます。まあ、その拘りを別に向けろというのはありますが(笑)

GSM機という事で電波は掴みませんし、WLANも無いので実用性は無いに等しいです。ただし、携帯電話としての作り込みはコピーという事を除けばなかなかのもので侮れません。実用性は低いですがオフ会向けの1台としていかがでしょうか(笑)

【Symbian】Symbian^3 PR2 “Anna”がやってくる

開発をSymbian Foundationから引き継いで以降、Nokiaはアップデートの方針を変え一足飛びにSymbian^4へアップデートするのではなく、機能の追加を加えながら数回のアップデートを繰り返すという方法に変えてきました。これはiOSやAndroidに見られる方法でNokiaもそれに習った感じです。メジャーなアップデートは大きく分けて2回に渡って行われます。NokiaがSymbian Foundationに提出した提案書ではSymbian^4=当面のゴールはS60 5th Editionのユーザエクスペリエンスの改善でした。この目的は大きく変わってはおらず、Nokiaは段階的にOSをアップデートし、ユーザエクスペリエンスの改善を行おうとしています。ゴールへ至る道のりは2つのメジャーなアップデートで行われます。最初のメジャーアップデートが今回のAnna、そしてQ3もしくはQ4に提供されるといわれているPR 3.0はSymbian^4相当に当たり、これでNokiaの想定していたユーザエクスペリエンス改善の完成となります。
今回のAnnaは主に機能の改善が主となっています。高速なブラウザ、縦表示に対応した仮想QWERTYキーボード、刷新されたアイコンなど50以上の機能の追加が行われていると言われています。
Nokia Conversationにスクリーンショットが公開されていたのでそれを元に変更点を紹介していきます。

.高速化されたブラウザ

Webブラウザはパフォーマンスアップが図られ、非常に高速になっているようです。残念ながらHTML5の対応はまだまだで、期待された動画などの対応も行われていません。こちらはPR3.0を待たねばなりません。

.縦表示に対応し仮想QWERTYキーボード

Symbian^3は横表示の場合の仮想QWERTYキーボードは素晴しいが縦表示の場合マルチタッチのキーボードしかなく、非常に不満も大きかったのですが今回対応がなされました。実際の使い勝手のところは分りませんが、横表示の時を考えればかなり好ましい出来になっっているのでは?と想像します。

・刷新されたアイコン

従来のかなり自由に作られいたのに比べ、角が丸みを帯びたものに統一され、UIの視覚的な統一感を出そうという感じがします。ここで言うUIとはPR3の事であり、ユーザが新UIに戸惑わない様前倒しで搭載してきたのでは?と思いました。アイコン自体はモダーンでクリーンなものになってますね。

PR3はこれまでのNokiaのキーパッド付き携帯のUIに倣ったOptionとExitなどの2つのソフトキーが廃止され、4つの良く使う機能を割り当てたキーになったりUIが一新されます。またUIのフレームワークとアプリケーション開発環境はQtになり従来の環境とは大きく変ってきます。その橋渡しをするのがAnnaという訳です。
アップデートの日を楽しみに待ちたいと思います。

【Nokia】【Windows Phone】NokiaのWindows Phoneがリーク

NokiaのWindows Phone2機種がリーク、名称はW7、W8となるようです。最初のデバイスはW7、WVGAのスクリーンにSnapdragonのCPU、8Mピクセルのカメラ、きょう体はX7に似たものとのこと。
もう1台のW8はデュアルコアCPUと12Mピクセルのカメラという事でN8的なデバイスになるようです。
強力なCPUと新しいOS(Mango)でかなり期待は出来そうです。W7は年末の投入を狙ってるようですがW7が2012 Q1、W8が2012 Q2となるようです。まあ、現段階では噂の域を出ていませんがそのくらいのスペックでしかるべき時期に端末を投入出来ないとまずいでしょうね。Nokiaの奮起に期待したいです。

【Symbian】NokiaがX7とE6を発表

NokiaからX7とE6が発表されました。両方共に事前リークがありましたが、今回が正式発表になります。

X7はスペック的にはE7を踏襲しますが 、エンターテイメント向けという事もありハードウェアキーボードは搭載しません。デザイン的には丸みを帯びたSymbian^3端末とは違い角張ったマッシブなものですが、携帯ゲーム機的な趣きもあり当初はAT&T向けに提供される事からアメリカ向けを意識したものだったかもしれません。Nokia最大級の有機ELディスプレイを搭載するのには変わりありませんがCBDの表記が無くなり、調達が困難な有機ELの調達先を変えたのかもしれません。不思議に感じるのは内蔵ストレージを搭載しなかった事、音楽コンテンツを標榜するXseriesであり下位のX6なども内蔵ストレージ搭載からどうも府に落ちません。キャリア向けにコストダウンを図ったのではと邪推してしまいます。
3Dのゲームも幾つかプリインストールされており、先に述べたゲーム携帯としての意識も強いようです。ただSony EricssonのXPERIA PLAY程のインパクトは無くなかなか難かしい面もあると思います。出来れば当初の予定通りアメリカで販売して欲しいと思います。アメリカでシェアを上げる為にはとにかく機種を増やすしかありませんから。

そして、もう一台のE6-00は日本でも人気の高いフォームファクタである前面QWERTYキーボードを持つ機種でE72の後継機種に当たります。従来と大きく変わったのはタッチ&タイプ化されて定評のあるQWERTYキーボードに加えてタッチオペレーションによって使い勝手を向上させています。また、液晶解像度は従来機のQVGAから倍の解像度であるVGAに変更されています。これはSymbian^3の標準解像度640×360を超えるものでE6だけに与えられたアドバンテージです。Webブラウズや動画再生などが快適になると思われます。バッテリ容量は従来機と同じ1500mAですが、持続時間は歴代最高らしくビジネス利用で重要視される面はしっかり押さえられています。これは買いではないでしょうか。

X7、E6共に最新のSymbian^3 PR2を搭載しており、従来より高速なブラウザや縦画面での仮想QWERTYキーボード、新アイコンの採用など数々の改良点を見とる事が出ます。こちらも楽しみな面であります。
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大きなインパクトは無いものの両機種共十分な魅力を備えていると思います。特にE6はE71やE72のオーナーが乗り換えるだけの十分な魅力を備えており人気となりそうです。

【Symbian】【E7】+J for S60がアップデートSymbian^3に対応しました

+J for S60がSymbian^3に対応に対応しました。早速E7に導入してみました。残念ながらE7-00用のキーマップは公開されいませんので旅の途中のLeoさんに公開していただいているキーマップファイルを利用させていただくことにします。
結としては日本語入力は問題なく出来ます。ハードウエアキーボードのみという制約はありますが、それでもE7の出来の良いフルキーボードでの入力出来るというのはなかなか嬉しいものです。

ただ良いことばかりでは無く問題点もあります。現状ではOvi StoreなどQtアプリですべての文字がRになってしまうという不具合が発生します。QwassrやWordPressと言った他のQtアプリでも起動し無かったり、文字化けしたりと言う不具合は確認出来ていますので、こうしたアプリを使いたいという人は少し使用を待った方がいいかも知れません。

表示に付いては非常に綺麗で半角カナも含まれていますが、残念ながら手順に従ってフォントをアンインストールしても文字化けは解消されません。Ovi Storeなどを利用しない方以外はインストールをしない方がいいでしょう。+JFont無しでも既に日本語表示が可能になっている場合は+Jの利用は加能ですので、現状はフォントのインストール無しで使うことをお薦めします。

問題点はありますが、Symbian^3端末で日本語入力が可能になるという事は非常に素晴らしいです。従来はフォントを外部ストーレージに置く方法しかフォント置き換えの方法がなかったわけで、それを解決したのは素晴らしいと思います。後はQtアプリでいかに文字化けしないかの解決に力を注いでもらいたいです。今後に期待したいと思います。