【MeeGo】【Jolla】Jolla MWC2018でSailfish3を発表
NokiaのMeeGoはSailfish3へ。このコピーがJollaのSailfish3紹介ページに踊ります。今まで見なかった出来事です。Jollaが生まれた経緯として、MeeGoの開発の中止を決めたNokiaに対してMeeGo開発を行っていた中核社員が独立したというものがあります。いくつかの苦難を乗り越えて第3世代OSのSailfish3の発表、やっとこういう心境になったのでしょうか。それともNokiaとの間で新たな関係が生まれたのか。ちょっと驚くことではありました。
そしてSailfish3、新しい世代というだけでかなりの機能追加が行われています。
●ソフトウェアアップデート
・Qtのアップグレード
・サポートするAndroidのバージョンアップ
・30%のパフォーマンス向上
●新しいAPI
・Location、Camera、WebEngine、VPN、Crypto、Secretsなどの新しいAPI
●クラウドへの完全統合
・webフォルダへのアクセス
・写真の自動同期
・設定
・ブックマーク
・Notes
●セキュリティ
・暗号化されたデータと通信
・新しいセキュリティアーキテクチャ
・遠隔ロック及び消去
・指紋認証
・ブロックチェーンサービスを利用するソフトウェア
●企業向けSailfish
・モバイルデバイスマネージメント (MDM)
・暗号化されたデータと通信
・VPNの統合
・Eメールとカレンダーの再設計
●接続性
・VOLTEのサポート
・Bluetooth LE
・USB On-The-Go
●新しいデバイスカテゴリ
・フィーチャーフォンのUI
・標準装備のハードウェアキーボードのサポート
・ロースペックなハードウェア構成
・ランドスケープUIの完全サポート
●マルチタスクの改善
・素早いアプリの切り替え
・設定とアクションによりトップメニューを再設計
・アプリを貼り付けるグリッド
●新しいビジュアルスタイル
・Ambiences
・Light theme
・Animations
今回の大きな目玉としては、数々のフォームファクタに対応した新しいデバイスカテゴリへの対応でしょう。早速、MWC会場では話題のフルキーボード搭載デバイスGemini PDAへの搭載、フィーチャーフォンNokia3310 4Gへの搭載がなされて実機が展示されています。
XperaXA2(スマートフォン)、Gemini PDA(フルキーボード搭載デバイス)、Nokia3310 4G(フィーチャーフォン)など異なるフォームファクタのデバイスで動作する
その他、Qtのアップグレードや新APIでアプリ開発が強化されてネイティブアプリの充実やセキュリティや企業向けアプリケーションの充実で企業向けへの端末展開も広がっていくかもしれません。
嘗て、第三のOSと呼ばれるOS達、FirefoxOSやUbuntu、Tizenなど多くのOSが登場しましたが既に市場から姿を消したもの、細々スマートWatch向けに使われているものなどその存在感は希薄です。その中にあって資金難やタブレット開発の頓挫で事実上の倒産の危機にありながら見事に復活を遂げたJollaは不思議な存在感を発揮しています。この第三世代でかなり完成度が高まりiOSやAndroidに続く第三のOSの地位を確立するのではないでしょうか。となるとそろそろ成功したSailfishOS搭載デバイスを見てみたくなりますね。