カテゴリー : Lumia1020

【Windows Phone】【Lumia1020】1020カメラテスト(夜間編)

前回の日中編に続き、Lumia1020カメラテストの夜間編をレポートします。
今回もLumia925、808PureView、iPhone5と共に実写テストを行っています。
Lumia1020や925については、夜間撮影に強いBSI(背面照射型)センサーが搭載されており、夜間撮影に期待が持てます。
条件としては基本はオート撮影とし、ホワイトバランスや露出の調整は行わなずに公正を期すものとします。
Lumia1020、925、808PureViewは5Mピクセル。iPhone5は8Mピクセルの撮影条件も同じです。
画像はクリックすると大きなものが見れるのも前回と同じです。

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ビルの外壁面のサインを撮影してみました。1020は建物内が黄色に振れている感じがありますが、青の発色も良くどの端末も奇麗に写っている様に見えます。

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ディティールを見てみます。ここで最もよく写っているのは808PVです。さすが元祖スパイカメラ!室内の男性の表情まで確認出来ます。これに続くのが1020で、やはり高解像度で格子状の白い光もよく写っています。925とiPhone5は似た様な傾向でかなりあまい画像になっています。ノイズに関してはiPhone5の方が多いですね。

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ショウウィンドウの彪のオブジェを撮影してみました。どの画像も大きく破綻する事無く、よく写っています。

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ディティールの描写はどうでしょうか。1020は一番左端の格子状のオブジェクトもくっきり写っており、解像感は一番です。また、背面のブレスレットを嵌めている革の質感も1020や808PVで良く出ていますが、925ではちょっとのっぺりした感じです。

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ショウウィンドウの中のマネキンを撮影してみました。こういうシチュエーションは1020は得意とするところらしく、シャープな写りです。他の端末も破綻無く良く写っています。

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ディティールを見てみます。やはり、1020が最も解像度が高く、背面の星形の模様なども質感やディティールが良く出ています。925や808PVは顔の白飛びが激しいですね。iPhone5は解像度自体は低いですが、白飛びも押えられておりよい絵作りがなされています。

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あまりにも有名なこの建物もパシャリ。どのデバイスも良く写っていて十分以上に思います。

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ディティールを見てみます。やはり1020が抜群の解像度をほこり、細部も良く写っています。時計の文字、石の合わせ目、窓に嵌められた唐草模様のような装飾も非常に良く写っています。次に良いのは808PV、ディティールも良く出ていますし、石の合わせ目も見えます。925とiPhone5は同じ様に描写が甘く、石の合わせ目などもほとんど見えませんが、若干925の方が解像度は高い感じです。

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お菓子屋さんのショウウィンドウを撮ってみました。夜間と言う事を考えればどの端末も良く写っていると思います。

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ディティールを見てみます。粒状のノイズが出ているのが若干気になりますが、やはり1020の最も解像しています。箱に貼られた赤いラベルの文字もくっきり出ています。解像感は808PVの方が感じられますが、絵作りのバランスは925の方が良い感じがします。iPhone5は滑らかさと言う点では良いですが、解像感はかなり劣ります。

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花屋さんの店先を撮影してみました。1020は赤系にホワイトバランスが引っ張られてしまう感じがありますね。他の端末に比べて、随分と黄色っぽく写っています、

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ただし、ディティールに関して言えば1020は他と比べると別次元。細部の描写、ノイズの少なさ、ビニールやスティールの筒の質感など他の端末大きく上回る解像感です。次に良いのは808PVですが、1020に比べるとかなり落ちます。925はビニールの質感も無くなってしまっていますし、ノイズも多いです。iPhone5は925より解像度は高く、ノイズもよく抑えられています。

それぞれの端末のオリジナル画像は他の夜間撮影画像も併せて以下に置いてあります。
Lumia1020Lumia925808PViPhone5

808PureViewが登場して以来、PureView Technlogyには2つの流れが存在しました。一つは、808PVのオーバーサンプリング技術、もう一つがLumia920や925に代表される様なBSIセンサー採用による暗所撮影技術。1020はそれらの技術を統合した初めての端末になります。今回の撮影結果でも分かる通り、高解像度撮影と暗所撮影時の潰れやノイズを軽減することによって高画質を実現しています。
また、2年前の端末ながら808PVは1020を凌駕する場面も見られ底力を感じさせるものがありました。今回は5Mに撮影条件を限定したので、画質的には厳しかったかもしれません。
1点、1020に気になるのはホワイトバランスが暖色系に引っ張られてしまう傾向にあること。コダックのフイルムのようにこうした絵作りが好みの人もいるかと思いますが、925の方が自然な色合いです。Nokia端末のカメラはアップデートで改善が行われる事が多いので、今後に期待したいと思います。

今回の撮影は銀座の町並みを1時間半程度で一気に駆け抜けましたが、非常に楽しいものでした。lumia1020は写真を撮る楽しみと言うものが強く感じられる端末だと実感しました。
その辺りは次回このシリーズも最終回となる室内・マクロ編で語ろうと思います。

【Windows Phone】【Lumia1020】1020カメラテスト(日中編)

やるやる詐欺を続けていたLumia1020のカメラテストリポートを公開します。
今回は趣向を変えて、Lumia925、808PureView、iPhone5との撮影画像比較を行います。Lumiaのハイエンド機、元祖PureView超高画素センサーのカメラフォーン、スマートフォンのスタンダード(既にiPhone5sが発売されており、カメラ性能の向上が各所から報告されていますので、現状最も普及しているiOS機ということで考えてもらえば良いと思います。)
また、テストの条件としてLumia1020、925は5Mピクセルに固定される為そのまま、808PVもこれに併せて5Mピクセルとしています。iPhone5は8Mピクセル、また公正を期するためホワイトバランスや露出などの設定は全てオートとしています。
※画像はクリックすると拡大します。スマートフォンなどでは容量が大きいので気をつけた方が良いかも知れません。

Daylight1
BMWのディーラーを撮ってみました。やや暗いですが、どれも良く写っており1020は樹木が若干黒いですが、大きく優劣をつける様なものではないと思います。

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ディティールを見てみます。ディーラーの玄関部分を拡大してみました。
808PVとiPhone5はロゴのBMWのエンブレムに書かれたBMWの文字は読めませんが、1020はしっかり読めます。925は微妙なところですかね。奥の1020は空いている扉から見えている外の柱らしきもののディティールまで写っています。iPhone5は色味が多少寒色系に振れてしまっているところが気になるとこです。

Daylight2
都庁を撮影してみました。最上部が大きく光っています。iPhone5は独特の十字光みたいなものが出ていますが、どれもよく写っています。

Daylight_2d
ディティールはどうでしょうか。1020はさすがのディティール描写で若干シャープネスがキツい様な気がしますが、他と比べて細かい部分まで描写されています。
Lumia925とiPhone5は似た様な描写ですが、若干925の方がのっぺりしており、iPhone5の方に軍配が上がります。808PVは空のノイズ等はiPhone5より少ないですが、解像感で若干負けている気がします。

Daylight3
スマートフォンにはキツい逆行の条件で撮影してみました。どの絵もディティール描写がなされており、スマートフォンカメラの性能向上が感じられます。

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この条件下では、やはりLumia1020が暗い中でもしっかりとしたディティール描写が出来ており、ダントツです。それに続くのが808PVで元祖PureViewの面目躍如ではないでしょうか。Lumia925とiPhone5は同じ様な写りですが、若干iPhone5の方が描写が甘い気がします。

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比較的広い道路に沿って配置された並木を撮影してみました。1020は道路側が白っぽくなってしまっており、写真としてはLumia925やiPhone5の方がバランスが良く感じられます。

Daylight_4d
拡大してディティールを見てみます。道路部分の遠方を見る限り、解像感が最も高いのは1020です。ただやはり画面全体が白っぽくなってしまっています。露出的には925が適正な気がしますが、木の表面が荒れている感じがしますし、iPhone5は描写が甘いです。
ここにかんして言えば808PVの描写が一番良い感じがしますね。

Daylight5
公園内の遊具を撮影してみました。これもどれもよく写っており、露出や色味で大きな破綻はありません。

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ディティールを見てみます。どの写真も滑り台を包む透明カバーに書かれたいたずら書きまで、きちんと写っています。ただし描写に関しては1020が一歩に抜きんでいます。
透明カバーの内部が透けている描写やその奥の木など最もよく描写されています。

上記の画像に付いては元画像をFlickrにアップしてありますので、ご覧ください。
Lumia1020Lumia925808PureViewiPhone5

後は他の端末との比較ではありませんが、思わずうなってしまった解像感の画像を。
1020_wood
切り株ですが、内部の切りくずの部分までしっかり描写されています。
こちらに元画像がありますので、拡大してみてみてください。

Lumia1020は41Mピクセルの驚異の高画素センサーを搭載していますが、実際吐き出されるのは5Mピクセルと言う約1/8の画素になった画像です(デュアルショットと言う方法でオリジナルのフルレゾ画像を保存も出来ます。)現在のスマートフォンの水準から言えばはっきりいってスペックから見ると大したことは無い様に思われますが、結果はライバルたちを凌駕する高解像度の画像を吐き出します。
これは7ピクセルの画像から1ピクセルの画像を作り出すと言うオーバーサンプリング技術=PureView technologyにより輪郭の描写や偽色の発生が抑えられ画像がシャープになるからです。
今回も期待通り高い解像度の描写を行われて、解像度に置いては他の端末を引き離す結果となっています。
ただし、今回の撮影の中でも解像感では1020に劣っても、画質的に良いと感じられたり、露出が適正と感じられるものもありました。良い写真は決して解像度だけで決まるものではありませんので、今後のアップデートで更に描写の完成度を高めてもらう事に期待します。

では、次回は夜間撮影編のレポートを行います。