アーカイブ : 2011年 9月

【MeeGo】【N9】N9はフラグシップQt Phone


またも登場のマルコさん(笑)この調子で行くとElop CEOやSmart Deviceのトップ、ヨー・ハローさんを超えそうですが。ドバイで行われたN9のローンチミーティングにMarkoさんは登場し、再びN9について語りましたが、より突っ込んだ内容だったようです。
My Nokia blogにはそのポイントが纏められています。

・Qtは次の10億人に、QtはS40に。
・Belleの後の新しいSymbianC___(※Anna、Belleと来てCから始まる女性名を想定しているのでしょう。)SwipeのパターンはSymbianに来るのだろうか。
・N9の革新と体験は様々な方法で続けられていく。(ハードウェアではなくソフトウェアで。)
・S40が1GHzで動く?(NokiaはゴールドC3-01で既に試しているので、これは行われている。)
・N9はハイエンドで高価である。S40やSymbianは同じ体験を低価格帯に提供する。
・N9は”MeeGo”としてではなくフラグシップQt Phoneと考えて欲しい。
・Qtが動く端末である場合、実質的に同じアプリが動作する。(解像度に対応するためにいくつかの作業が必要だが、再コンパイルのためにソースコードの書き換えは必要ない。)
・それを完成させるためには、もっとSwipeの載ったQt Phoneが必要だ。

基本的な前のエントリと同じ内容ですが、具体的にS40に言及されたあたりはやや踏み込んでいるのかなと思います。Symbianについてはビデオから言及しているところはありませんでしたが、Belle以降でもユーザエクスペリエンスの改善は行われるという意見が最近は多くなっている様な気がします。
またN9をMeeGoではなくフラグシップQt Phoneと呼ぶ辺りは、Nokiaとしての本音の部分が感じられてなりません。つまりはQtを中心としたエコシステムですね。
N9の発売を控え着実にQtアプリは増えています。これを”次の10億人”のための端末にも展開していく、こうする事でエコシステムは完成を迎えます。
フラグシップQt Phone N9の発売が待ち遠しいです。

【MeeGo】【N9】”N9は始まり”チーフデザイナーが語るNokia UI

Marko Ahtisaari氏はNokia工業デザインチームに属するチーフデザイナーでMeeGo HarmattanのUIをデザインした事で広く知られています。Nokia工業デザインチームは2010年、最初のMeeGoデバイス出荷の為に全力を上げていました。Marko氏によると他の事は全くやっていなかったといいます。そこにはNokiaの将来を支えるUIデザイン創出だけではなく、ユーザの携帯電話の使い方に至るまでの深い思想が盛り込まれていた事が、Marko氏のプレゼンから分かります。
My Nokia Blogの良記事、ポイントを紹介していきたいと思います。

Marko氏は90日後には忘れているような、目を引く機能ではなく、人々が1日に50〜100回やるような物事の改善に興味があると言います。
携帯電話市場は中間層を超えると非常に盛り上がり、イノベーションが行われてる様に錯覚します。それは537番目の機能だったり、クラウドだったりエコシステムだったりします。しかし本質は何も変わらないと。彼は車にたとえ、耕耘機がステアリングホイールを搭載するまでに15年も掛かったと言います。

※非常に抽象的で分かりづらいのですが(私の解釈がダメなのもありますが)新たな機能の追加は本質的な物では無く、車のステアリングホイール(ハンドル)の様に普遍的な物は変わらないと言いたいのでしょう。

彼は市場に存在する携帯電話をパターンという形で分類します。

iPhoneのパターン:アプリケーション(アイコン)が複数の画面上に配置される。シンプルでエレガントなUI。常に何かをするためには玄関を通る事を要求され、簡単ですが愚かしいとも言えます。
多少の進化があり、ドアのベルを二度鳴らす事でダイニングからリビングへ移れる様になりました。
※iPhoneのマルチタスク機能を比喩しています。
iPhoneのマルチタスク機能がほとんどユーザに使われていないだろう事を指摘しています。

SymbianやAndroidのパターン:複数のホームスクリーンにWidgetを配置する。
時間とともに変化する有機的で簡略な※Widgetがwebの情報などを取得し変化する事を示します-ホームスクリーン上の機能。
このインタラクション(相互作用だがうまい訳とならない、操作ではまる時もあるが今回は違う)のポテンシャルを人々はフルに活用していない。(Symbian)Belleは市場のこのパターンで最も使いこなしやすく、洗練されたバージョンだ。

ここからN9の話に移ります。

N9は始まりに過ぎない。
N9における大きな仕事とは既に存在する2つのパターンより、良いデザインがあるという可能性の余地を示すこと。
一緒に働いてた人間の中には、それはWidgetを持たないのでスマートフォンでは無いと言うものもいた。既にあるパターンに彼等は想像力を制限されている。
N9のパターンを探すために、彼等は自分自身に物理的キーの無い、全てが画面である携帯電話設定した。人々はどの様な大きさの携帯電話でもより大きな画面を望んでいる。それらは、まだポケットの中でも外でも大きすぎる。
もし、画面上のインターフェイスでエレガントな全ての体験をデザイン出来るなら、製品の比率に応じた大きなスクリーンを得る事が出来る。本質はもっと多くの画面でそれが可能になるという事。
人は(明確に言わないとしても)完全な移動性を持つデザインを求めています。Marko氏はそれはNokiaが知っている何か、片手操作とその他の行なわれていることだと言います。
ほとんどのタッチスクリーンUIが本来やらなければいけないこと以上の集中を要求する没頭型である。人々は頭を下げてピンチやズームを行なう。
※Marko氏はビデオで頭をもたげて、画面を覗き込む動作を行ないます。
チームのゴールは人々が周りの世界からより多くの事を得られる様に、彼等の頭を再び挙げさせる事。

Marko氏はミクロ社会学にまで及びアイコンタクトの重要性を言及します。
もし、我々がその議論を避ける事を恥として技術のデザインをするなら、アイコンタクトもその一部である。

重要なN9 の開発思想が語られた所で実際のUIに触れられていきます。

使用の手助けをより良くすること。
適当な操作の使用をより良くすること。(使用に関してはかんべきな操作をする事が無く、小ささや美しさ、正確さの要求されるものを造る事ではありません。)
ディスプレイとガラスが流れる様に。-パターンの解決を如何に行うかきっかけを与える。
全ての操作がシンプルなジェスチャーで始まる。-swipe 何かのアプリ-例えば時計アプリ-を使用し完了させるには、どこからでもswipeするだけ-swipe awayはそれら(操作の)簡略化なのだ。
物理的なホームキーは存在しない。押すべきデジタルホームキーも無い。
端末の復帰もダブルタップするだけ、そしてswipeするだけ。-これは復帰も片手操作で出来る事を意味する。
これは私が興味を持っている事で、人々が日常的に50〜100回行い、改善しようとしている事。
そこに留まる事はしない。三つの重要な事、通知(アプリの起動)活動を有効にする事と活動の切り替得る事。-その何かをほとんどの携帯電話デザインがまだ持つ事に成功していない。

※通知機能をアクティブにしたり、またオフにしたり、アプリを起動したりこうした物を人の操作に委ねず、端末が自然に行う様な事を考えているのでしょうAI的なUI、確かにこれを目指すならN9は始まりと言ってもいいと思います。

ホームは回転木馬の動きのような3つの表示を持つ。swipe awayした時、元来たホームの画面に戻る。いつも玄関を通る必要がない。これはパターンを非常に流動的にする。-あなたは流されているように感じるだろう。それを使う事が信じられる唯一の方法。
我々は両方を試作した。それと共に1週間を過ごし、外部の者と共有した。
あなたはもしそれが改善されていて、流動的なバージョンである事が明らかになっているならそれらを見なければなりません。-しかしながらそれは理解しがたい物かもしれません。-より流動的で場所の感覚を失う事はない。

※これも非常に抽象的で分かりづらいですが、玄関の表現がある通り決まったホームスクリーンを持つiPhoneの様なUIを示す物と思われます。ホームを固定しない(ホームすら無いと言った方が適切か)N9のUIは決められたパターンと言うものが無く、常に自分が行った操作に左右される、前にやった操作、これから行う操作、それを流動的であると表現しているのだと思います。

その後Marko氏はハードウェアの話に移り、曲面ガラスやポリカーボネートボディの話をしますが、ここでは詳しくは割愛します。

また、カメラの話やNFCの話に付いても行いますが本質とは関係ないと思われるので個々も割愛します。

そしてNokiaは2つのUIを用意すると言います。一つはWindows Phone、もう一つがswipeです。swipeは手に入れやすい価格帯の端末に導入されると言います。

次の10億人を如何にして低コストで参加させる事が出来るか。それについては我々はiPhoneよりシンプルな物を送り出せる事を知っているし、Androidの複数ホームスクリーンより強力である何かを持っていると確信に近い物を持っている。
ゴールはあなたが忘れてしまう位自然な次のレベルにする事で、自然であることを追求した未来からの技術は、ほかの全ての技術を古い物と感じさせるだろう。
我々はどのようにして人々がそれを試す機会を与えるのか。それは多くの製品の始まりである。

拙い訳と未熟な解釈で分かりづらいと思いますが、N9のMeeGo HarmattanのUIがどの様な思想のもとに造られたか、その一旦は分かっていただけたと思います。Nokiaの工業デザインチームはシンプルなジェスチャーで端末を操作するという難しいテーマに挑み、見事に新しいUIを完成させました。しかし、これは始まりに過ぎないと言います。
また、なぜ既に大きく開発を縮小させるMeeGoを搭載したN9を今市場に投入するのか。ステファン・エロップCEOは昨年の衝撃の金融向けイベントで将来の市場拡大を見据えたマーケティング目的の投入と言いました。Windows phoneとならぶNokiaの新しいUI swipeはNext Bilion(次の10億人)の端末、Series40もしくはその後継OSに引き継がれていくと考えれば、そのよく見えなかった点も線として繋がっていくと思います。
ハイエンドとローエンドに投入される2つのUI、これがNokiaの次のUI戦略であり、ハイエンドを好むユーザー層だけではない、次の10億人にも新しいUIが投入されていくと私は解釈しました。
究極のシンプルなUI swipeの進化に期待するとともに今後も注目していきたいと思います。

【Nokia】【Symbian】Anna再起動問題その後

旅の途中のLeoさんがAnnaの再起動問題に付いて、有効と思われる手段を探してくださいました。
方法はきわめて簡単restore(ソフトリセット)を行う事です。

Settings>Phone>Phone management>Factory settings>Restore

を実行するだけで、再起動の頻度が劇的に下がるそうです。
今までAnna再起動後起きていた、再起動ポイントでの再起動ループが起きなくなり、発生したとしても数時間置きのようで、今までの様に全く使えないという状況ではないようです。
twitterでも複数の方から再起動が収まったという声がつぶやかれており、有効な手段である事は間違いないと思います。
再起動問題に悩まされている方はお試しください。

【MeeGo】【N9】N9の発売は何時?

Nokiaファン期待の端末N9、初のMeeGo搭載スマートフォンという事でNokiaファン以外にも注目が集まっています。
さて、じゃあ実際の発売はいつでしょうという事ですが、当初は確かドイツAmazonの発売日からだったでしょうか9月23日というのが有力でした。
また、昨日ですがオーストラリアの3つのキャリアから10月に発売すると発表があったようです。
また、フィンランドではこんなキャンペーンが始まったようです。

幸運な人に毎日N9が当たっちゃう。このキャンペーンは9月15日から開始され、画面にはカウントダウンが表示されています。実際の発売ははっきりしませんが、ユーザに渡せる製品レベルのものが完成しているのは間違いないでしょう。
トラックの走るビデオこそ公開されてませんが(笑)世界各地への出荷へ向けて工場が生産中では無いかと。
早ければ9月末、遅くとも10月には販売が開始されるんじゃないですかね。

【Nokia】【Symbian】Symbian Belle ユーザエクスペリエンスをシンプルに


Annaの公式な配布が開始されて、ちらほらSymbian
Belleの情報を目にする機会が多くなって来ました。Belleの使用感などを交えながら、Belleを紹介して行きたいと思います。
Symbian BelleはAnnaに続くSymbianの最新OSでSymbian Foundationで開発していたSymbian^4の機能や特徴を大きく引き継ぐものです。Symbianは長らくOSのリニューアルに努めて来ました。その目的はNokiaがSymbian Foundationに提出したSymbian^4に関する提案書を見るとよく分かります。そこには”Symbian^4とはS60 5th Editionのユーザエクスペリエンスをシンプルにする事”だと書かれています。Symbian^3はS60 5th Editionをベースにしており、元々はテンキーパッド付きの携帯電話を想定していましたが、時代の要請に従ってタッチオペレーションUIに変更してきました。既存のユーザが違和感無く移行出来ると言うメリットはあるものの、フルタッチUIとして中途半端な面がありました。また、スマートフォンとしてはかなり初期に登場した事もあり、年々機能を追加する度に操作が複雑になっていく面もありました。UIをシンプルで美しく、そして新しいユーザ体験をそれがSymbian OSリニューアルの目的です。

・AVKONとの決別
S60のユーザインターフェイスをAVKONと言います。元々、スマートフォンの黎明期に未来志向な他のSymbianコンソーシアムメンバーと違って、まだまだ市場はテンキーパッド携帯電話を求めていると考えたNokiaが作った携帯電話向けのUIです。テンキーパッド、ナビキー、2つのソフトキーを前提としたUIとなっており、AnnaまでのSymbian OSではフルタッチUIでもOptionやExitといったテンキーパッドのUIのなごりを残していました。テンキーパッドデバイスの時はそれなりに合理的なUIだったのですが、タッチオペレーション主体の操作となると中途半端な感じは否めません。今回、そのAVKONのUIを廃止して全く新しいUIを導入するのがBelleという訳です。

・Qt Quick Componentsによる新しいUI
今回、ダイヤログやボタンなどUI部品はQt Quick Components for Symbianのものを利用しています。角を丸め、陰影を付けたダイヤログなど見映えのいいUIとなっています。これらの美しい部品を利用して開発者はOSと同等のリッチで美しいアプケーションの開発が出来ます。

・新しいステータスバーとツールバー

ステータスバーはインジケータなどを見直す事により、従来の半分程の高さになりました。具体的には従来のバッテリの残量を示すインジケータは縦に7つ並ぶようになってました。これを横に倒した電池のアイコンに変える事によりステータスバーを低くすることを達成しています。これは画面を出来る限り広く使うことに貢献します。
また今回大きく変った事としてステータスパネルの採用が上げられると思います。これはAndroidで採用されていたものであり、次期iOS5でも搭載されるものです。ステータスパネルに表示されている情報の表示に加え、データ通信やWiFi、BluetoothのON/OFFなどが出来ます。Androidデバイスと同じく、ステータスバーを指で押し下げていく動作で表示させる事が出来ますが、Qtならではの滑らかな操作感が楽しいです。

ツールバー、ここが最もUI的に大きく変ったと感じさせる箇所では無いでしょうか。

従来のAVKONのUIではここはOptionとCallやExitと言ったソフトキーに割り当てられたものになってました。テンキー、ナビキー、ソフトキーで操作するテンキーパッド付携帯電話の時はそれなりに合理的なUIでしたが、タッチ操作を前提としたUIとなると中途半端な感じは否めません。そこで、今回Belleで大幅な改変が行われました。
従来の様な文字によるメニューやコマンド表記を止めて、視覚的に分りやすいシンボル表記に改められました。また、テンキー携帯のUIを捨てた事により2つのソフトキーに拘らなくていいので、3つないし、4つにメニューを増やす事も出来ました。これによって頻繁に使う機能についてはメニューから起動しなくてもタッチのみで利用出来、利便性が上がりました。
例えば、基本のホーム画面はメニューのショートカットが追加されました。従来はホーム画面切替えキーを押して切替えを行っていましたが、Callボタンを損なう事なくメニューの追加が出来ています。(メニュー画面は従来通りホーム切替えキーでも切替え可能。)

・自由度が高まったホームスクリーン

SymbianのホームスクリーンはAndroidデバイスと同じく、複数のホームスクリーンとWidgetやショートカットを配置出来るユーザがカスタマイズ可能なものでした。ただし、Widgetのサイズは固定、ホームスクリーン間の移動は不可とカスタマイズ性はライバル達に劣るとこがありました。
Belleからは様々な大きさのWidgetがサポートされ、ホームスクリーン間でWidgetを移動させることが可能になりました。またWidgetもリニューアルされたものが数多くあります。まず、ClockのWidgetはデジタルとアナログで別のwidgetになりました。メールのWidgetは3件までのプレビューまで表示されるようになり視認性は増しましたが、4×3(ショートカットのアイコン一つを1単位とし、横の数×縦の段数で表わしています。)のサイズに大型化しています。


逆にWiFiのWidgetの様に2×1の様に小型化されたものもあります。

人によってWidgetの大型化によるスクリーンのスペース不足や逆に小型化による情報表示の低下に不満を持ったりする場合もあると思いますが、その辺りは開発者の方が色々なWidgetを登場させてくれる事に期待したいと思います。

・アプリケーションもより使い易く
アプリケーションの機能そのものは、従来と大きく変わるところはありませんが、所々に工夫が見られ使い勝手が上がっています。
例えば、メールについてはExchange Active Syncに対応していますが、ツールバーにシンクロボタンが追加されました。従来の様にOptionからsend and
receiveを選ばなくても、アイコンを1度タップするだけでメールの同期が開始されます。

Calendarについても同様です。従来、月間、七曜、日表示を切替えようとした場合、optionからChange viewを選ぶ必要がありました。Belleはツールバーにあるカレンダーの表示切替えを示すアイコンをタップすれば、それぞれの月間表示や七曜などのアイコンがポップアップし、切替えを行なう事が出来ます。

ブラウザについても、ブックマークのアイコンがツールバーに追加されて、これがなかなか便利です。
また、大きな変更としてブラウザ上でテキストをコピーして、他のアプリ等に貼り付ける事が可能になりました。

地味ですが、タッチ操作に最適化されたUIを採用することにより使い勝手を上げているのがBelleなのです。

・メニューを一新 MeeGo Harmattanと同じに


従来メニュー画面はよく使うアプリケーションショートカットやフォルダが並べられたもので、サーパーティ製のアプリケーションはApplicationフォルダに収められており、更に階層を掘り下げる必要がありました。
この形は改められ、サードパーティ製アプリも同じ画面に収められるようになりました。見えないところはスクロールで追うのですが、サードパーティ製のアプリが際限無く増えていったらどうするんだという問題はあります。階層が複雑となる事で使い難さを感じさせていたUIはシンプルとなり扱い易さが増したと思います。

・バイナリブレイクは起こらない模様
BelleはSymbian^4で実現されると言われていた機能や特徴をかなりの面で取り入れています。
Symbian^4ではQtがUIフレームワークとなり、従来のAVKONは廃止される予定でした。実際、Belleでも同様の事は行われ、BelleはQt
Quick componentsを使ってUIを構築しました。もう一つ言われていたのは、従来のAVKONのAPIは全てQtベースのものに置き換えられ、従来のS60のアプリケーションは互換性を失ない動作しなくなるというもの。これをバイナリブレイクと呼び、Qtを前面に押し出し生まれ返ることでプラットフォームを発展させる事が目的でしたが、Nokiaはそれを選ばなかったようです。Windows Phoneへメインのスマートフォンプラットフォームを移行させる事が決定した現在、一時的にでもアプリ互換性を失なう事は致命的で現実的選択を行ったと言えるでしょう。
Symbian^3端末はBelleでも従来通りAVKONとQt両方のアプリが動作します。

・まとめ
BelleはS60が3rdや5thにアップデートした時と同じような大きなアップデートです。AVKONという今までのOSのユーザインターフェイスを捨てた事で、最も大きなユーザエキスペリエンスの変更と言っても差し支えないと思います。
この試みはある程度の成功を収めており、従来の階層を遡る複雑な操作やキーパッド操作と折衷の中途半端な操作が改善され扱いやすくなっていると思います。
もう2世代位Symbian^3で行なわれて来たアップデートが来れば、MeeGo
Harmattanの様なシンプルでエレガントなUIになったと思うのですが、それは無いものねだりというものでしょう。現状、N8でも快適に動作しており、既存のSymbian^3ユーザとしても安心してアップデートを行なう事が出来るでしょう。
また、Belleの性能を最大限に引き出す、新しいハードウェアを採用したNokia 600、700、701という製品も控えており今後が非常に楽しみです。

【Nokia】【Symbian】Symbian Annaの再起動問題

TwitterのTLでNokia好事家の皆さんから、Symbian Annaにアップデート後SoftBank Mobileのネットワークで再び再起動を繰り返すスポットが発生する現象が起きているとの報告が数多く出される様になりました。
S60 3rd Editionや5th Editionで発生していたものと同じ現象で、その後Nokiaが対策を取ったらしくAnna以前は収まっていました。
しかし、端末事業撤退からそろそろ2年、対策を止めたのかもしれません。
いずれにしろ既存のSymbian^3ユーザにとっては困った問題でなんとか直してもらわないと安心して電話として使えません。

という訳でNokia Supportのディスカッションフォーラムに書き込みを行いました。EUなのでどこまでの効果があるかは分かりませんが、元Nokiaに勤めていた某氏によると内部で問題提起するより、ユーザの声の方が会社を動かす力は大きいそうです。

どんどん書き込んでください。リンク先は下に

Once I update to Anna,I found place not stop rebooting.

某氏によると、シンガポールでも同様の現象は発生したそうです。既に端末事業を行っていない日本よりも海外での現象の報告の方が効果的かもしれません。
再起動問題に悩まされている方、将来に憂いを感じている方はどんどん書き込んでください。
よろしくお願いします。