【Nokia】Nokia World Abu Dhabi 6インチLumiaやタブレットが発表

Microsoftに携帯電話事業が譲渡されるため、最後になるであろうNokia WorldがAbu Dhabiで開催されました。今回は1ヶ月前のNew Yorkのイベントの中止もあって、発表予定だった端末の多くはリークされておりそれほどの驚きはありませんでした。しかし、個々に搭載された機能に付いては初見のものも多く興味深いものがありました。

意外だったのはキーノートのスピーカを努めたのはCEOから上級副社長に降格のステファン・エロップさん。よどみなく語りかける様に行うエロップ節は健在。Microsoftへ移籍後はデバイス部門のトップ就任やCEOの噂まであり、まだまだこうした製品発表イベントでは活躍しそうです。
Elop_and_Asha

最初に発表されたのは、フィーチャーフォンレンジに投入されるAsha500、502、503。
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既に発売されているNokia Asha platformのAsha501のマイナーチェンジ版ですが、500は液晶サイズを落とし廉価版として、また502は従来と同じく新興国で需要の高いデュアルSIMモデル、503は3Gに対応しています。カメラに付いても500は2メガピクセル、502、503は5Mピクセルと光学センサーについてもサイズに差がつけられています。
これはより廉価な端末を求める層への対応で、$69と既発の501より$30ほど価格が低下しています。この分野でも成長著しい中国メーカなどへの強力な対抗機になると思われます。
筐体は非常に特徴的なものが採用されており、Crystal-clear designという透明なケースの中に様々なカラーの筐体が閉じ込められた様な独特のデザインになっています。これは楽しそうです。
エロップさんは”One Swipe!”とN9の系譜であるSwipe UIによる使い勝手をアピールしていました。

続いて発表されたのはLumia1520。
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6インチ、FullHDの大型液晶を採用したいわゆる”ファブレット”と呼ばれる端末です。Wimdows Phone8はGDR3となり、FullHDとクワッドコアCPUがサポートされました。これに合わせて1520もFullHDスクリーンとクワッドコアCPUが採用されています。また解像度のアップに合わせてホームスクリーンのタイルの配列も従来の2列から3列になり、より多くのタイルを配置出来る様になっています。
カメラについてもハイエンドらしくぬかりはありません。20Mピクセルと驚異のとまでは言いませんが高解像度のセンサーを搭載しており、もちろんレンズはCarl Zwiss、PureView Technology対応です。PureViewも第3世代と呼べるもので、1020などと同じく、オーバーサンプリング、強力な夜間撮影機能、手振れ補正(OIS)に対応しています。
ロスレスズームに関してはセンサーサイズが小さくなった事により2倍に留まっています。
価格は$749、第4四半期の発売です。

ファブレットは廉価版の1320も発売されました。
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1000番台はハイエンドだと思っていましたが、画面の大きさなんでしょうか(笑)まあ、そこは置いておくとして、安価な6インチモデルです。低価格と言う事もあり、スクリーン解像度は従来と同じく1280×720、CPUもデュアルコアです。アジアなどでは意外とファブレットの人気が高いそうで、そうした需要に応えてのものだと思います。LTEもLTE-ROW(Rest of the World)と呼ばれるもので新興国を意識したものになっています。

最後に発表されたのはNokia初のWindows8.1 RTタブレット端末Lumia2520。
Nokia-Lumia-2520

10.1インチの堂々たるタブレット端末です。Windows8 RTタブレットの不振からNokiaのタブレット投入はキャンセルされたと言われていましたが、verizonやAT&Tの採用があったからでしょうか、今回晴れて発表となりました。タブレットのデザインがiPadの追っかけである、前面は黒いガラス、背面は金属や黒いプラスティックと言うデザインが多い中、2520のカラフルなポリカーボネートユニボディは新鮮です。
iPadと比べると液晶性能で劣り(1920 x 1080)、カメラ性能で上回るというところでしょうか。カメラはこのクラスとしては割と高性能な6.7Mピクセル、f/1.9という明るいレンズが採用されています。重量615gはこのクラスとしては平均的な重さであり、iPadより軽いですがその分バッテリ容量は少ないです。
このデザインがどこまで、消費者に受け入れられるかですね。キャリア販売では安価に提供されるでしょうから、用途はWebやメールなどに限られる層にどこまでアピール出来るかがヒットの鍵になるでしょう。
オプションのカバー一体型のQWERTYキーボードは外付けバッテリ内蔵で$149。高価ですが、ビジネスユーザ等には重宝されるかも知れません。

今回のイベントでもNokiaは自社の強みであるイメージング技術をアピールしていました。Nokia Refocusと呼ばれる新機能がソフトウェアで新たに提供されますが、これは既に提供されているNokia Smartcamの様に複数の被写界深度の違う画像を撮影して一つの画像にするというもの。撮影後ピントを合わせたい場所をタッチするとそこにピントが来る様になります。また、1枚の画像としてWebにアップするとタッチ端末などではピントの位置が変更出来るようです。今後もこうした写真を撮るのが楽しくなるアプリケーションが提供されて行く事になるのでしょうね。

事前リークが多くて、今一かなと思いましたが、ふたを開ければ魅力的な発表が結構あったと思います。特に1520は写真撮影時のパートナーとして現地での画像確認のパートナーにいいなと思いました。(WiFiカード入りカメラのルーター&Flickrなどの画像確認)
Asha503もフィーチャーフォンレンジで液晶性能も低いので、日本ではどうという端末では無いですが、通話機として1520のパートナーにするのには非常に良いかもと思いました。

来年以降はMicrosoftに端末部門が吸収される事から、いつまでNokiaブランドでの販売が行われるかは分かりませんが、もう少しNokiaブランドでの魅力的な端末は登場しそうです。

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