【S60】【E71】今更ながらNOKIA Email Serviceを使う

BlackBerryのメールの使い勝手を経験してしまうと、どうしても他のデバイスのメールの使い勝手には満足が行かなくなってしまいます。
正にBlackBerryそのもののサービスが使えるP1iも今一でどうしたものかと思っていましたが。。。そんなあなたにピッタリのサービス、それがNOKIA Email Serviceです。

利用の為には登録が必要です。サービスの提供サイトに行き登録を行います。登録は簡単、有力なメールサービスはサポートされており、アドレスやログインのパスワード入力するだけで簡単に登録出来ます。この時携帯電話の番号を登録しますが、これは後程アプリのダウンロード先のURLを伝えるSMSを受け取るためのものです。正確に登録しましょう。(当然サービスを利用する端末のSIMのものですよ。)私はメール環境をGMailに統合しており、アドレスとパスワード、ユーザ名、携帯電話番号などを入力するだけで簡単に登録できました。
090-1234-5678という携帯電話番号を登録したいなら+819012345678と国別番号+81に先頭の0を抜いたものを登録します。

Nokia Email ServiceのWebページ。ここから登録を行います。登録が完了するとアプリのダウンロード先がメールで送られてきます。これを端末でダウンロードしてインストール。登録したメールアドレスのパスワードを求められますので入力すると次の画面が立ち上がります。
※パスワードの入力は+J for S60が有効になっていると出来ないようです。標準FEPに切り替えて行います。

これがNokia Emailのメイン画面というべきものです。Syncしてサーバーと接続すると停止マーク(道路標識で言う車両通行止め)からスクリーンショット右上のような○に変わります。
私がBlackBerryとの最大の違いであり、アドバンテージでもあり、ディスアドバンテージでもあると思うのがアクセスポイントの固定です。逆に言うとNokia Emailはその時々のTPOに応じてアクセスポイントを変えていく必要があるということです。

SettingsからGeneralを選びます。Service infoを選びます。

ここで任意のアクセスポイントを選ぶことが出来ます。その時々で掴めるアクセスポイントを選んでいくBlackBerryと違い、設定したアクセスポイントを固定するNokia Email、思想の違いといえばそれまでなのですが、人によっては合う合わないがはっきりするでしょうね。
設定後、そのアクセスポイントの電波が掴めるならばSyncでサーバとの接続が成立し、メールがプッシュされます。
当然、リアルタイムプッシュだけでなく、一定間隔でプッシュされる方法や曜日によってプッシュを止める方法なども設定できます。

メールの着信を知らせる方法は3つ。まずは音もしくはバイブ(プ
ロファイルによる。)、そしてE71ならナビキーのLEDが点滅します。もう一つは、スクリーンショットのように画面上にメールの着信が表示されます。

受信トレイの表示。日付で区切られます。基本的に本文まで端末内に収納されるのでオフラインでも内容を確認することが出来ます。またメールボックス同士の同期も可能なので既読メールの状態を大元のメールボックスと同様にすることが出来ます。

また、バッテリの持ちも1日数十件のメール、通話と少々のWeb閲覧という使い方ではまったく問題ありません。余裕で1日持つ感じです。ハードに使っても1日は持つでしょう。

BlackBerryを体験した現在でもNokia Email Serviceは好ましいソリューションだと思いました。自宅でAirMacExpress(WiFi)、会社でBUFFALOのWiFiルーター、外出先でPHS300+イーモバイル(WiFi)もしくはパケット(MoperaU)とそれぞれ違うアクセスポイントで利用しましたが問題なく使えています。
アクセスポイントの園内を離れるとSyncが解除されますが、再び圏内に戻るとSyncが自動的に再開されます。

BlackBerryはビジネス端末らしく、掴めるアクセスポイントがあれば次々に乗り換えていきます。どんな状況でもメールを逃さないという執念に近いものさえ感じます。
一方、Nokia Emailはそこまでのものは無く、コンシューマユーザの利用に配慮した形なのでしょう。ユーザのパケットなどの契約形態に応じた運用が出来るようアクセスポイントを選べるようになっています。この辺りはそれぞれのデバイスのルーツを基にした思想の違いというべきもので、どちらが正しい間違っているというものでは無いと思います。
私自身は常にWiFi環境が周りにある為、Nokia Emailの方が適しているような気がします。当然、BlackBerryの方が合う人もいるでしょうね。この辺は使う人の環境によるところが大きいと思います。

ただし、現在まだ安定したサービスとは言えないようで、時折サーバダウンとも言える不具合も経験しています。この辺はBlackBerryの方がセキュアなシステムという事も含めアドバンテージはあるでしょう。

将来的にはNokia Email Serviceは有料化されるというとの事です。ただしFAQを読んでも詳細はあまりよく分からないのです。

There is no charge for using Nokia Messaging
during the trial period. In the future, consumers will be able to
acquire Nokia Messaging through a wireless operator with a data plan.
You may incur third-party charges in connection
with the transfer and receipt of data to your mobile phone, such as the
mobile data service cost charged by your wireless operator. Your
wireless operator can provide you with cost information about its
mobile data service plans.

これを読む限りは現在のトライアルではコストは発生しませんが、将来的にはキャリアからデータプランとともに料金を徴収されるように読めます。要は現在のdocomoがブラックベリーインターネットサービスやBizホーダイダブルを提供しているようにキャリアからNokia Email Serviceプラン的なものが登場するという事だと思います。
私はこれはNokiaのキャリアに対する妥協点では無いかと思っています。NokiaがOviを発表したときキャリアの反発は大きかったと報道されていたと思います。Oviはキャリアが提供するサービスと競合するとともに、キャリアに利益をもたらすものでは無いからです。特に定額プランが増え、ユーザの支払額が一定な現在の状況なら尚の事です。これは端末メーカではなく、コンテンツプロバイダとしてNokiaのインフラタダ乗り論にも繋がり、キャリアとの関係を悪化させます。

Nokiaがキャリアも収益を得られるサービスを提供することで、関係が強化され端末を多く購入してもらえることに繋がるのではないでしょうか。そしてこれがコンシューマ市場に侵攻を開始したBlackBerryへの対抗にもなります。

もう一つ、E63や5730XMを見たときに今一もやっと感じていたものが多少くっきりしてきた気がします。単なる廉価版やESeriesの軟派路線化でリーマン以降の苦しい台所事情を乗り切ろうというだけでなく、コンシューマ向けのメッセージングサービスにおいて確固たる地位を築きBlackBerryや他のメーカの侵攻を食い止めようとしているのではないでしょうか。
そんな事も少し感じましたが、将来的にこのサービスがどのように市場に受け入れられていくか興味深いですね。

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  • コメント (2)
    • @SHINJI
    • 2009年 3月 24日

    [いいですね] いつも参考にさせていただいております。NOKIA Emailのアクセスポイント設定の場所が初期のバージョンから変更されていたのですね…。自分は見つける事が出来なくて固定で使う仕様になったのかと思っておりやした(汗)とても参考になりました(笑

    • ピードラ
    • 2009年 3月 24日

    お役に立てたようでなによりです。初期に比べて大分不具合も改善されているようですね。日常の使い勝手も含めて、良いサービスだと思っています。

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