揺れるSymbian、EUが救済へ

CEOが突如辞任したり、有力なデバイスメーカ、SamsungやSonyEricssonが距離を置く中で活動資金不足が懸念されるSymbian FoundationですがEUが支援に乗り出したようです。
直接Symbian Foundationに資金援助等を行うのではないようですが、新たに次世代の組み込みOSの開発を行うのが目的とされその基盤としてSymbianOSを使うようです。
名称はSymbeoseで「Symbian–the Embedded Operating System for Europe」の略です。
背景にはiOSやAndroidなどの新興OSに押されてSymbianのシェアが低下している事にあります。Symbianの地位低下は牽いてはNokiaの地位低下に繋がり欧州の利益を失う事に繋がります。
独禁法問題でマイクロソフトに厳しい裁定を下した通り、長らくNokiaを中心として携帯電話の市場をEU企業が支配してきただけにアメリカ企業にその地位を奪われることを良しとしないのでしょう。
今回、次世代の組み込みOSの技術として開発を進める非対称マルチコアプロセスはSymbian^4の目玉の一つであり、これが同時に上げられている電力効率の問題などと密接に関わってきます。現状ライバルたちに比べて弱いと感じられるクラウド技術の対応も加速すると思われます。
SymbeoseとSymbian Foundationの関係性が今一不明瞭なのですが、次世代と言われている技術の大半がSymbian^4と同じ事から開発の中心はSymbian Foundationが担いSymbeoseはその参加メンバーの意見を調整する管理団体の様な役割を果たすのではと思いましたがどうでしょう。
いずれにしろ懸念された活動資金不足の問題は解消され資金面の不安は解消されたと思われます。
Symbianにはライバルたちに負けない更なる進化が期待されます。

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