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【Movie】ハゲタカを見ました

映画ハゲタカを見てきました。18:30からの上映でしたが入りは7割りというとこでしょうかね。池袋のやや裏ぶれた映画館という事を考えたらまあまあの入りでしょうかね。
映画自体は私は楽しく見ました。TVドラマスペシャル版レベルと思っていましたが、なかなか重厚な感じがしました。まあ某掲示板には逆の事が書いてあったりしますが、ドラマはやや玩具メーカの下りとかマンガチックなところもあって映画版ならではの風格も有った様に思います。

ストーリーは、日本有数の自動車メーカアカマが買収の危機に晒されます。これが劇中に登場する昔の社章からトヨタがモデルであることは明らかです。ここに大空電機の企業再生に手腕を発揮した柴田恭平演じる芝野が経営再建に招かれていましたが、危機に乗じて嘗てのライバルであり、盟友でもあったハゲタカ鷲津に助力を求めます。鷲津は閉鎖的な日本の市場に嫌気がさし、海外で隠遁生活行っていましたが芝野の要請に応えます。
アカマの買収を行うのは無名のファンド、ブルーウォール。実は中国の国家ファンドの傀儡であり、トップの玉鉄演じる劉は日本の基幹産業を手に入れるという使命を帯びていました。
豊富な資金を背景に損益の分界を越えても買収金額を吊り上げるブルーウォールに鷲津ファンドはなす術も無く見えたが、鷲津には逆境を覆す秘策が。。。

てのが大まかなストーリーですが、原作(話は創業者一族を支える社長とその取り巻き達の企業防衛に主点が置かれていて)がハゲタカらしい派手な買収劇の攻防が無かったので、多少物足りないところがありましたがその辺りは十分楽しめる様になっています。エンターテイメント性は十分と言えます。

ただ、鷲津の秘策は強引で、経済的合理性も感じられません。それどころか秩序破壊すら感じるもので、秩序の破壊者に見えながら既得権にしがみつき真の改革を目指さないもの達を正すという鷲津本来のキャラにやや矛盾さえ感じました。
結局、鷲津自身の目的が曖昧だし、単純にこれじゃお人好しな人です。

一方で今回赤いハゲタカと呼ばれる劉は玉鉄の好演もあってなかなか良い感じですが、ちょっとウェット過ぎるかなという感じも無い訳では有りません。これもやや話の焦点がぼける原因になっているのかなと。

総合評価としては経済エンターテイメント映画として非常に楽しく見れました。触れませんでしたが、派遣問題やリーマンショックなどの時流の話題も取り入れられていますがそちらは掘り下げ不足であり、詰め込み過ぎかなという感じが無い訳じゃ有りません。やはり某所では説明不足の件もありましたが、逆に説明過多の面もあり、分かり易く見せなければ行けないというTV固有の特徴を引きずっていてラストの後日譚などは蛇足かなと、その意味ではやはりTV映画なのかもしれませんね。

【Movies】ダークナイト

ダークナイト見ました。急遽したジョーカー役のヒース・レジャーの怪演もあって非常に評価の高い作品です。私も最近はハリウッド製バカ映画ばかり見ていたので、その出来には驚嘆しました。単純にアメコミヒーローものとは割り切れない深いものがあります。
舞台のゴッサムシティは先代の一連のシリーズでは、数十年前のゴシック様式の建物に彩られた架空の都市と言う感じでしたが、今回は現代のどこにでも存在するような都市。それがこの映画にリアル感をもたらしている理由の一つだと思います。
ヒース・レジャーの怪演は確かに凄いです。予測不明な行動のジョーカーに振り回されるバットマンと警察という図式。これは人間は予測のつかないものに畏怖を感じるという意味で役得でしょうね。

3人の仮面の男が仮面のを被ったときに初めて真実の顔を見せるという、逆転の構造。ジョーカーでさえも、自分はウソをついていないと嘯き(行動に予測がつかないだけで、確かにうそはついていないかもしれない。)、ブルース・ウェインにとって破格の大富豪という姿こそ虚像にすぎない真実です。そしてもう一人。。。
3人、アレ?と思った人はネタバレになるので書きませんが、ヒース・レジャーばかりが話題になって予備知識が無く見たので、このエピソードは楽しめました。

すでに高い評価が得られているので、いうまでもないですが、お勧めです。

また、NOKIAが端末提供しているのでしょう。数多くのNOKIA端末が登場します。

ウェイン財閥の秘密兵器担当?を演じるモーガン・フリーマンが持っていたのは5800XM。

それをブルース・ウェインに渡すと秘密の仕掛けが。

確か警備員に渡したのは5800 1台だったと思いますが(笑)、いつの間にか増えてます。しかもさりげなさゼロ。(爆)
なんてNokiaの忘れ物多い会社だ。w Arteもありますね。ええともう一個は何でしたっけ?師匠が解説してくれるでしょう。

ブルース・ウェインの思い人レイチェルは6680(日本ではV702NKII)。執事アルフレッドの嘘によって彼女の存在は永遠のものに。歴代の映画の中でアルフレッドのキャラ設定は秀逸と言えるものだと思う。

ゲーリー・オールドマン演じるゴードン署長は6630(V702NK)、オールドマンが普通の人を演じるのと同じく意外?

多分これ以外にもまだまだ登場していると思うのですが、私が分かったのはこのくらいでした。ちょっと端末が古いなあ(N95を使わなかったのはなぜ?)と思うものの、露出度は不自然なくらい十分ですね。(笑)

【Movie】スカイクロラを見た

一昨日は、嫁とスカイクロラを見に行きました。
映画としての出来は別として、好き嫌いで言えば好きと言うことになります。いや惹かれると言う表現が適切なんだと思います。
原作も知らず、雑誌や事前の特集番組も見ず、Web等で批評のたぐいを読まなかったのは非常に良くて、なんの予備知識も持たずに行ったのは、妙な期待や逆に妙な身構えをしない事になって良かったと思います。
Twitterにパトレイバー2以来の惹かれる映画と書きましたが、そんな感じです。ただし、パト2ほど思想性が強い訳ではなく、観客置いてきぼりでも無い。パトレイバー1ほどエンターテイメントとして映画的カタルシスがある訳でも無く、攻殻機動隊の様に世界的な名声を得られるとも思えません。
だけど、非常に映画的だし、やはり映画という場所でしか存在し得ない作品だと思いました。

【以降はネタバレとは言いませんが、予備知識を入れない状態で見に行きたいような人は読まない方が良いかもしれません。】

全編には近年の押井作品に共通の”空虚な現実”というテーマがやはり貫かれています。
描かれる日常は兵舎とダイナーのみ、まるでピクニックに行ったように戻って来た主人公たちが、ビールを飲む。
しかし、ものを喰う、寝るなんていう日常はそこには描かれないのです。実際は出て来るんだけど、実際に食べるシーンは無いし、ベッドに横たわるだけで本当に寝てるのかは判らない。
仕事という名目で、今の自分になんの疑問も持たない主人公が、草薙という存在を知ることによって”大人”という名前で表現された現実に挑むのは、観客の作品理解とリンクしてクライマックスに雪崩込みます。
やっぱり原作と同じ結末ですが、その突き放し感はやはり押井作品かなと。
某氏が書いてましたが、空戦シーンはいらないには、激しく同意です。ただ、撃墜された残骸が目の前を通り過ぎる感じなど、パト1クライマックスでの鉄骨落下を思わせる押井アングルというべき物で、まあ楽しめました。ヲタクだからナローポルシェとか出て来ると素直にうれしいですし。
なんとなく、劇場を出た直後のもやっとしたものが、自分の中で咀嚼されて一つの線に繋がって行く感じはありますね。そういうところも、これに惹かれる一つの要素なんでしょうね。
ターゲットは狭いですね。最低でもティーンエイジャー以上になると思います。