【Nokia】Nokiaが携帯電話事業をマイクロソフトに売却

Nokiaファンにとっては、非常にショッキングな出来事、マイクロソフトがNokiaの携帯電話事業を買収するというニュースが本日の昼間、twitterや商業ニュースサイトを中心に駆け巡りました。
正しくは、Nokiaのデバイス及びサービス部門が売却されるであり、合わせてNokiaの所持する特許の10年間使用許諾と位置情報サービスHEREのライセンス供与が相互に行われます。

デバイスおよびサービス部門には携帯電話部門、スマートデバイス部門、営業部門、工業デザイン部門、生産部門、マーケティング、関連サポート部門などが含まれます。
Nokiaの生産部門に関わる18,300人を含む、32,000人の従業員がマイクロソフトに移籍します。

Nokiaは特許ポートフォリオは維持するとの事から、携帯電話事業に必要とされる特許をマイクロソフトは10年間使用出来る権利を得たと言う事になると思います。

また、NokiaはStephen Elop(元CEO、現Nokia上級副社長), Jo Harlow(スマートデバイス部門トップ), Juha Putkiranta(営業部門トップ), Timo Toikkanen(モバイルフォン部門トップ), and Chris Weber(マーケティングトップ)のマイクロソフトへの移籍も併せてこの買収と行われる事を発表しています。

以上の事から、Nokiaの携帯電話事業がまるまるマイクロソフトに譲渡され、マイクロソフトの一部門(Device)もしくはその一部となると考えるのが良いと思います。

HEREは戦略的ライセンシーというこということで、マイクロソフトと契約を結びそのライセンス料をNokiaは4年に渡って受け取ると言う事から、位置情報サービス部門はNokiaに残るようです。またNokiaはHERE Mapsで必要とされるマイクロソフトからのライセンスも利用可能となります。

このことからNokiaの残された事業としては
・基地局事業などのインフラ部門(ノキアソリューション&ネットワーク)
・位置情報サービス(HERE)
・特許などの知財管理

になります。
CEOは暫定的に会長であるRisto Siilasmaa氏が努め、Nokiaの株主の承認を持って正式に買収が決定します。

また、今回LumiaやAshaのブランド名もマイクロソフトに譲渡されると共に、マイクロソフトはNokiaからNokiaブランドを利用出来る権利をライセンスされることになります。

これはマイクロソフトがNokia LumiaやNokia Ashaとして端末を販売出来る事を意味し、まだまだNokiaブランドの強いアジア地域などではNokiaブランドで引き続き販売が行える事を意味します。
北米など、Nokiaの知名度が低い地域では徐々にMicrosoft Lumia→Surface phoneなどの様にブランドや端末名を変えていく可能性もありますが、当面はNokiaブランドで端末は販売されるのでは無いかと思われます。

個人的には今回の買収に付いては、マイクロソフトが従来のOSやOfficeを主力事業としたソフトウェア中心の事業から、デバイスとサービス中心の事業へ転換する(マイクロソフトは既に多くの中間社員をデバイスやサービス系の人材と入れ替えるリストラを実行している。)大きな変革にNokiaが飲み込まれたと思っています。

Nokiaには独立性を保ってもらいたかったですが、この流れが変わる事は無いでしょう。
今後のこの買収の行方は引き続き追いかけて行きたいと思いますが、マイクロソフトにはNokiaの資産や人材を生かして、この買収に見合う成果を上げて欲しいと思います。

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