【Service】”ウィルコムのWiMAX”とモバイルWiMAXの違い

非常に興味深い記事ですが、読み終わって大きな違和感が残ったことも確かです。LTEもWiMAXもOFMDAという技術に基づくのはよく分かりましたし、次世代PHSとモバイルWiMAXの違いもソフトウェアで吸収出来る事も理解できます。
ただし、相も変わらず次世代PHSは「ガラパゴス市場」の通信規格と言えるのではないかと思います。技術的には汎用WiMAXチップで対応出来るとしても、たかだか数百万のユーザしか持たないキャリアの為に端末を製造してくれるメーカが何社あるのでしょうか。
そういう意味でも次世代も相変わらずW-SIMが採用されるのは目に見えている気がします。小型化が進めばいいのですが、現在のサイズが維持されるようなら、相変わらずストレート型の薄型端末は電池にカメラモジュール、W-SIMを並べてノッポさんの出来上がり、自由で美しい端末の登場なんて望めそうに無い気がします。
アジアに目を向けてもPHSは安価な通話端末としての役割が求められていて、いくら技術的に優れていてもウィルコム方式を選ぶ事業者はいないでしょう。ていうか普通に考えたら端末が市場に豊富に溢れるモバイルWiMAXを選ぶでしょう。HD-DVDがBlue-Rayに破れたのは技術的に劣っていたからなのか?支持者の少ない規格など廃れていくのは当たり前、自然淘汰が行われたに過ぎないのです。
ケータイとPHS程違う技術でも共存出来た云々の記述がありましたが、それはそれで国内にそれだけのパイがあっただけの話、施設費用も端末コストも携帯電話より安かったから出来たことです。
数10Mbpsで通信する高性能ハンドセット、しかも世界の何物とも互換性が無いものが安価に調達できるとは思えず、次世代でも端末不足は変わらないでしょうね。
折角、限りある貴重な電波を使うのですから記事の様な楽観論でうまく行って欲しいと思います。しかし、世界がLTEへ向かう中で成功に疑問符が付けられ始めたモバイルWiMAX、しかもその亜種の採用。。。
幸運を祈ると言うしかありません。
幾つかの疑問はあるものの記事自体は非常に勉強になりました。次世代通信方式に興味のある方は一読をお薦めします。

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