【UIQ3】【P5i】ParisとG702がキャンセルされた
開発中の携帯電話がキャンセルされることは別に珍しくないです。例えばCeBITやMobile World Congressなどで正式にお披露目されたものでさえも市場に出てこないことはあります。
記事はUnofficial Sony Ericsson Blogからのものですが、最近のスクープ情報の確度や内容を見ている限り単なる噂とも思えません。信憑性はかなり高いと思います。
キャンセルの理由としては多くのレビューアや工業ウォッチャーからの批判を受けてのものということで、具体名としてはMobileReview.comが上げられています。
UIQファンとしてはこれが事実なら、なんとも残念な出来事ではありますがありえない話ではないと思います。
そう思ったのはG900を入手したことにあります。G900を入手して思ったのは2008年も半ばの機種なのに全く進化が感じられないというものです。確かにUIは工夫されてマニア層で無い人にも使い易いように考慮されています。ただしCPUクロックや電波の掴み、バッテリーの持ちなどの基礎体力的な部分ではM600iと全く変わっていない、NOKIAやHTCのデバイスが大きく改良されている中で非常に後れを取っていると言わざるを得ません。
G900は基本的にハイエンド志向ではないので(価格的にもハイエンドクラスより下でミドルエンド)それでもいいと思いますが、P5iなどはビジネスハイエンド(Proffesional)を志向している以上、リークされているようなスペック(200MHz程度のCPU)では全く競争力がないと言わざるをえません。いくら高画素のカメラやGPSで厚化粧しようとも、スッピンは知れているという事です。
書かれている通り、これはヨーロッパでの話でアジアではまだ発売される含みはあるようです。ただし、漢字文化圏などで手書き対応されることから一定の需要はあるのかもしれませんが、逆にP1iがアジアでヒットしたという話も聞きません。希望的観測というしかないと思います。
ただForumの方には悲観論だけではなくて前向きな意見もあって、新たなハイエンドプラットフォームを構築して欲しいなどの意見もあります。私もその意見には賛成です。
依然としてソニエリの端末カテゴリの中にはPシリーズは存在しています。これはフルラインナップメーカとして当然用意されるべきと思います。XPERIAという考えもあると思いますが、あれはやはりビジネスハイエンドとは毛色の違うものだと思います。
マルチメディア路線は少々押さえても良いので、真の意味でのビジネスハイエンド、ソニエリらしいE71やTytnの対抗機種を世に送り出して欲しいものです。
老舗のタッチスクリーン端末としてUIQには期待しているんですが、今回のキャンセルで次の端末が出るまでまた時間が空いてしまいますね。
ハードウェアスペックを上げたハイエンド端末が計画されていればいいですが、そうでない場合は平気で1年以上かかってしまうでしょう。
#さすがにそれはないと思いますが。
XPERIAをカスタマイズしてビジネスモデルを用意するというのもありそうな展開ですがどうなるでしょうかね。
ビジネスモデルは端末単体ではなくソリューションの一環としての提案が求められるようになってきているので、SonyEricssonとしてはUIQとのコンビネーションでは提案をしにくいかもしれません。そうなるとビジネスモデルはWMで行くというのも一つの選択としてありな気がします。
もしくは思い切ってコンシューマ向けのみに特化するとか。
Nokiaもタッチスクリーン端末の開発を進めていて以前からイベントとかでプロモーションビデオが公開されたりしているので、今年あたり出てくるかもしれません。
組織改編のゴタゴタがあったので来年になってしまうかもしれませんけど。
そうなるとますます生半可なものを出すと痛い目にあいそうです。
タッチスクリーン端末は何を出してもiPhone対抗端末と書かれてしまう現状は変に意識せずUIQならではの良さを追求してほしいものです。
ソニエリのデバイスの成り立ちからしてエンタープライズソリューションというのは考え辛いと思います。ビジネスコンシューマ層なんでしょうけど、肝心の弾が無いことにはどうにもならないですよね。
XPERIAを仕立て直すというのは現実的な選択肢だと思います。QWERTYキー付きという事でそういうスケベ根性もXPERIAには見えますしね。
実質基本設計だけすれば、後はHTCの仕事だろうからリソースを割かれる事も無く得意なマルチメディア端末に専念できますしね。
ただ、フラグシップを他社に造らせるのは長い目で見れば危険な気がします。いざ自社で開発しようとしたら技術が無いなんてのは、まさに親会社の状況じゃないかと思いますけどね。
モトローラの例もありますし、真似したり利用したりするのは、ブランドくらいで技術空洞みたいなものまで真似する必要は無いと思いますけど。
[いいですね] こういうニュースが流れるとちょっと悲しいですが、
坂口氏が先日ちょこっとだけ発表したTouch 端末もUIQ だったりすると
Paris の後釜で発表されるかも知れないですね。
(実はこちらが本命だったり)
XPERIA X1 をhTc に発注してしまうくらいですから、
恐らくDiamond か何かのカスタマイズ品で
WindowsMobile 6 Professional も焼ける端末だと思いますが
続報に期待したいと思います。
とはいえ、Sony Ericsson がSONY 的な思想の企業であれば、
ライバルであるWindowsMobile 端末を発売した時点で
完全にシフトする事を意味するので(既存ユーザにはかなり冷たい企業ですからね)
ソースが真実ならSony Ericsson 製の新型UIQ 端末発売は絶望的な気がします。
モトローラを口説いてUIQ 株を大量に買わせた時点で
完全シフトは決定事項だったんでしょう。たぶん。
もうこうなったら、UIQ3 なテイストをWindowsMobile で再現出来るようにして欲しいです。
高機能携帯電話としてはUIQ3 は優秀ですから。
Symbian財団の発足が今回の開発中止に関連していたのはありそうですね。Motorolaとの共同オーナ制にしたのは開発費の捻出の為だと思いますよ。昨年Sony Ericssonは収益が大きく落ちましたが、ハイエンド向けの開発費が嵩んだ為だと報告がありました。
現実的に時間と金を稼ぐにはWindowsMobileが現実的な選択肢だったのでしょう。
一方で高機能化するミドルエンド機(G900のクラスですね。)では価格が勝負のポイントでもあります。WMは要求されるハードスペックが高いので最適とは言えません。
この辺がHTCなどのOEM&スペシャリティ&キャリアの下請け企業と違う所で、きちんと数を売っていかないと行けないフルラインナップメーカの宿命です。
単純に右に行くか左に行くかじゃなくてターゲットやマーケットに併せたいろいろな選択肢を用意しなければならないという事だと思います。
ノキアはそれを自社内で完結出来て、サムソンやLGそしてソニエリはそれが出来ないという事だと思います。
その意味でソニエリにとってSymbian財団は望ましい選択なのかも知れないですね。