【Symbian】ドコモやノキアら、Symbianベースの共通プラットフォーム開発へ
ケータイWATCHの記事からです。
NTTドコモ、ノキア、ソニー・エリクソン、モトローラの4社は、Symbian
OSをベースにした携帯電話向けプラットフォームを統合し、共通でオープンなソフトウェアプラットフォームを開発すると発表した。さらにLGやサムスン、
AT&Tなども参画し、非営利団体「Symbian Foundation」を設立する。
某氏からNOKIAがSymbianを買収した旨のメールをもらいました。それ自体はSymbain自体が生みの親Psionが離脱後、株式保有率でも実質オーナだったわけですし、まあある意味NOKIA MOBILE OPERATION SYSTEM R&Dだった訳ですから特に驚きはありません。
発表によれば、Symbian OSに加えて、ドコモやノキア、ソニー・エリクソン、モトローラの4社は、Symbian
OSとS60、UIQ、MOAP(S)の資産をSymbian
Foundationに提供する予定となっている。加盟各社のソフトウェアを元に、共通かつオープンなソフトウェアプラットフォームや、共通のユーザーイ
ンターフェイスフレームワークがSymbian Foundationより提供される。加盟企業は、特許使用料不要で全てのソフトウェアを使用できる。
OSコア部分だけでなく、ユーザインターフェイスまで提供されることになれば初期のSymbianに近いものとなります。携帯電話メーカだけでなく、キャリアやチップメーカまで加入してくるのは時代を感じさせます。
今回の新団体設立の背景には、iPhoneショックやAndroidの登場が大きく影響していると思われます。またS60タッチオペレーションの対応、逆にUIQのタッチオペレーション非対応など独自UIを開発する意味が薄れていることも大きく関係しているのではないでしょうか。ライバルたちに大きく後れを取り始めたUIQ陣営のSony EricssonとMotorolaは渡り船という感じじゃないかと思えます。
MOAP、FFUI(FUJITSU FOMA UI)を有する日本のSymbianの雄富士通も最終的には独自開発した資産を提供するようになるのではないでしょうか。逆に得られる利益は大きいのではという気がします。
NOKIAは約91%の株式を取得するとの事ですが、それが示すとおりこのSymbian
Foundationでも引き続き中心的な役割を示すのは間違いないと思います。ただこれによってFOMAなどにNOKIAと同じようなインターフェイスやアプリケーションが採用されるかというと微妙だと思います。少なくともネイティブなアプリケーションをアドオンするような仕組みはまず採用されないのではないと思います。
もちろん個人的な希望を言えば、そうした仕組みはFOMAなどにも取り入れて欲しいのですけどね。
前にもSymbianが強いのは何よりどこが優れているということではなく、NOKIAがパトロンとなっているからだと書きました。大多数の人はSymbianだから買うのではなく、NOKIAの携帯として買うのです。
ただ、そこに突然現れたAppleやGoogleという存在はNOKIAという携帯界の巨人に危機感を抱かせるのに十分だったということでしょう。嘗てIMTの勧告を受けて3Gではマルチメディアだと結集した携帯電話メーカと同じく、再び携帯電話のキーマンたちがSymbianに結集したのは興味深いことです。
プレスリリースをちゃんと読むと買収用の現金を用意してSymbian株の買取をオファーしたということなんですね。
主要株主はすでに同意していて、91%の株を取得予定であると。
Nokiaとしては今後は携帯電話向けのサービスにより力を入れていきたいということもあって、この際他のSymbian陣営の力を集めましょうということなんでしょうか。
個人的には
というコメントの中で「海外の先進的なサービスを日本で導入することが容易となり」というあたりがリップサービスとはいえDoCoMoから聞こえてくるとは思わなかったです。
#夏野さんがいなくなったおかげ?
この期に及んでi-modeをやめることはビジネス的にありえないですが、iPhoneの獲得にまだ意欲を持っているのだから別途オープンプラットフォームのラインナップを加えて欲しいです。
明らかに冷遇されたM1000の轍を踏まないように、ネットワークとかには制限を加えないで欲しいです。
結局docomoというのはインフラ屋さんなんですね。まあキャリアというのはそういうものなのでしょうが、i-mode神話に大きな勘違いをしていますけどi-mode以降はサービスという意味では大きなヒットを飛ばしていない。結局NTTの流れを汲む巨大装置産業の雄ということでしょう。その分インフラに掛ける執念というのは凄まじいものがあります。よく考えてみればi-modeの次みたいなおサイフ機能だって、ある意味巨大インフラ事業ですからね。
現状の閉塞感をなんとか打開したいと思っているのでしょう。i-modeはなんちゃってとは言え、Webというものの携帯向け翻訳事業としてはそうとう上手くやったと思います。
ただし、NOKIAやAppleなどもっと上手い奴らが現れた。結局その流れに乗り遅れる訳にはいかないということでしょうね。
それ故にいまはいろんなところにアンテナを張っているという状況ではないでしょうか。