【S60】【E71】E71レビュ―その2 ユーザインターフェイス編

しょうも無い物欲おやぢの私ですが、私がガジェットに感じるフェチズムとは何だろうと考えてみると当然スタイリングというものはあるものの、ユ―ザインタ―フェイスというものも大きなウェイトを占めている様に思われます。今回のE71でもユ―ザインタ―フェイス変更が購入の大きな動機になったのは言うまでも有りません。ええ、立派な変態さんです。じゃあ、一体どこが変わったのかレポ―トしていきたいと思います。

E61とE61iにあってE71に無いものそれは何でしょう?
正解:メニュ―キ―
E61でもE61iでもE90でもナビキ―脇の特等席をガッツリ掴んで放さなかったのが、あっさり無くなってしまいました。これは結構大きな変更と言えます。
メニュ―キ―は文字通り、メニュ―画面への移動を行うものです。今回デフォルトで左ソフトキ―に割り当てられましたが、アプリケ―ション使用時に一度ホ―ム画面に戻ってから、メニュ―画面へ移動しなければならず、ワンアクションでメニュ―画面に行くことが出来ません。新たにホームキーが加えられメニューキーの動作を取り入れた形にもなっていますが、長押しでマルチタスクウィンドウが表示されるもののメニュー画面が呼び出せるのはホーム画面のみなのです。またOWNキ―も廃止されました。ここにNOKIAのUI思想の変化を見ることが出来ます。

E61、E61iと同じ位置で重要な役割を果たして来たメニューキーはあっさりと廃止されました。ホームキーと統合されたとも言えますが、ビジネスシーンで使われるアプリは限られている事を考慮しての事でしょう。当然NOKIAの事ですから、相当のリサーチをしての決定と予想出来ます。E71のCalendar、Contacts、Messagingの三つのアプリケーションショートカットキーは別のアプリに置き換えられます。

メニュー画面、E61iとほぼ同じ構成のメニュー画面。CommunicというInternetTelやMesaging、IMなどのコミュニケーションツールが格納されたフォルダが追加されている。見ての通り、アイコンは他のS60デバイスから大きく変更されている。

標準状態では頻度の高いアプリを決め打ちし、殆ど購入時まま使う様な層が素早く目的のアプリを利用出来るようにしているのだと思います。企業向けという事を考えれば住所録、予定表、メールは3種の神器の様なものであり当然の事と思えます。また相当のカスタマイズを行って、マルチタスクを利用して頻繁に複数のアプリを行き来するようなヘビィユ―ザにはカスタマイズの方法を用意しておくというやり方で対応するという事だと思います。実際ナビキーの両側のアプリケ―ションキ―はホ―ム画面以外は別のアプリなどで置き換えが可能となっています。
ある意味OWNキ―が3つあるとも言えます。どうせヘビィユ―ザは好きなアプリや操作のショ―トカットを割り当ててしまうでしょ?と言う訳です。
また、ホーム画面のカスタマイズも強化されています。従来のアプリケ―ションショ―トカットとCalendarやTask、Searchなどは今まで通りですが、その数は15項目にも及びかなりカスタマイズの幅が広がっています。また、メ―ルやVoiceMail、着信履歴が下部にポップアップアイコンとして表示されます。従来が上部の細い欄に小さなアイコンで表示されていた事に比べれば見た目にも良いし、メ―ルの着信が分り易いなど実用性は高いです。(いままで通り最上段にアイコンも表示されます。)

下部にはVoiceMailやMailのアイコンが表示されます。これ以外にも着信履歴が表示されます。アイコンを選ぶと情報(着信履歴なら相手など。)がポップアップしたりします。

また通話中などはContactsに登録された相手の名前が表示されますが、終話時にはこのポップアップウィンドウが透過に代わります。(SymbianOSのScreen Playでしょうか?)この辺は華美とも言えなくは無いですが、iPhoneなどリッチなアピアランスを持つUIが次々と登場している現状ではこうした方向性も必要なのでしょう。

ポップアップする通話時の相手のContactsこれが終話時にはウィンドウが透過します。機能には全く関係ありませんが”今時”はこんな演出も必要なのでしょう。

もう一つ大きな機能追加があります。Switch modeと呼ばれる機能です。標準では企業向けのESeriesらしくBusinessというモードが設定されていますが、personalというモードを設定する事が出来ます。仕事とプライベートで壁紙やアプリケーションショートカットなどホーム画面の情報をカスタマイズ出来、かつショートカット一発で2つのモードを切り換えられると言うものです。
ビジネスマンや企業がターゲットのE71ですが、携帯電話のメッセージングデバイスとしての需要の高まりとともに今回はコンシューマ向けにマルチメディア機能も強化されています。ビジネスマンにとってこうした機能は業務に余り必要とは言えませんが、逆に休日などのプライベーとな時間にはエンターテイメント系のアプリを中心としたカスタマイズを行いたいと思うこともあるでしょう。そんな要求に答えてくれる機能であると言えます。
この辺はPersonalに標準で設定されているアプリショートカットを見ると分り易いと思います。

Personalの標準状態。MusicやGalleryのマルチメディアアプリのショートカットが並ぶ。CalendarやInternetTel(VoIP)のsetupなどビジネス用途の設定などが外されているのが分かります。ビジネスシーンでは出し難いこんな壁紙も設定可能でしょう。

メール、Web、Music、Gallery、clockそしてSwitch modeです。メール、Webは普通としてもMusicやGalleryは通常の業務には無用なものだと思います。これがBusinessならMapやFilemanagerなどに変わります。
これ以外にもアイコンがやや地味なものに変わったり(all about symbianにはWindows3.1なんていう口悪い読者の声も書かれていましたが。)していますが、かなり堅実なリニューアルだと思います。iPhoneの登場でNOKIA幹部がかなり狼狽したという噂もききましたが、使い勝手を中心に置いた今回の改良はタッチオペレーションをファッションの様に取り入れた軟派さは無く、企業向けということもありますが、業界の盟主らしい堅実な進化を行ったと言えます。
さて次回は新しくなったアプリケーションを紹介しようと思います。

  • トラックバック 停止中
  • コメント (2)
    • 山根康宏
    • 2008年 7月 8日

    E71うちにも来た!早くどんどんレビューしてください~(笑)。うちではレビューしない予定(の予定、、、笑)

    • ピードラ
    • 2008年 7月 9日

    みんな山根さんのレビューを待ってますよ。小ネタで良いのでバシバシお願いします!

Spam Protection by WP-SpamFree