【S60】【E55】E55ファーストインプレッション

E55は50番台という事もあり、NOKIAのエンタープライズ向け及びビジネスコンシューマ向け端末のボトムラインを受け持つ端末でベーシック端末と言えます。E55は一部で変態キーボードと呼ばれる1つのキーに2つのアルファベットが割り当てられたいわゆるHalfQWERTYキーボードを採用しており、これが端末の最大の特徴となっています。
また同じ筐体を利用したE52があり、こちらは一般的なテンキーパッドタイプで従来の50番台のデバイスであるスリムでテンキーパッド付きという伝統を踏襲したものと言えます。メールやIM、SNSなどQWERTYキーボードを要望する声がスリムなベーシックでも多いのでしょう、それがHalfQWERTY採用に至った理由と思われます。

主な端末の特徴は
OSはSymbian S60 3rd Edition FP2、CPUはARM11ベースのクロック数600MHz、通信方式はGSMクワッドバンド(850/900/1800/1900)、WCDMAデュアルバンド(900/2100 )、WLAN、Bluetooth2.1+EDR、バッテリはBP-4L(1500mA)、待ち受け時間は最大28日!、連続通話時間は8時間となっています。
内蔵メモリは60MBとなっていますが、起動時で55.8MBでした。まあ、多くは無いですがN97の様に苦労する事もないでしょう。

.動作はキビキビ
CPUクロック600MHzの新しいプラットフォームになったからでしょうか。UIの操作は同じFP2デバイスのE75と比べるとキビキビしているのが実感出来ます。(クロック数ほどの違いは感じられませんが。)この後登場するE72などは人気を呼ぶでしょうから、非常に期待していいと思います。

・HalfQWERTYの使い勝手
変態と呼ばれる変則的なキーボードですが、海外ではBlackBerryが先行して採用しています。通常、予測変換が無い状態では割り当てられたアルファベット(とそれに関連するウムラウト文字)のマルチタップで入力するような形になります。Yと入力したい場合はTYと表記されたキーを2回押すとYが入力されます。テンキータイプに比べるとタップの回数が減るのは明白だと思います。
また予測変換は入力されたキーによって絞り込みが行なわれます。数文字を入力した時点で入力された候補と続く文字が薄く表示されます。ナビキーを右に倒せば候補が確定され文字が入力されます。英字入力なら少なくともテンキーよりは効率の良いですね。
使ってみた感想は簡易なQWERTYキーデバイスというより、テンキーデバイスの入力効率向上を狙ったマルチタップの変形という感じですかね。
現状では日本語は厳しいです。M-FEP60を導入してみましたが、テンキーのマルチタップによる日本語入力は可能です。ただし、問題があって濁音を入力する時*キーを押すのですが、これがFnキーとのコンビネーションなので実質的に濁点が入りません。この辺は今後の対応を期待して待ちたいと思います。

・改善されたWebブラウザ
高速なCPUの恩恵もあるのでしょうが、標準ブラウザの読み込みはかなり速くなりました。またE71やE75などでみられる読み込み時にテキスト部分を先行して読み込み、画像読み込み時に一旦画面がホワイトアウトするという振舞いについても起きなくなっており、高速化も含めかなりの改善があります。
またショートカットに変更がありました。今迄はキーパッドの1に割り当てられていたのはBookmarkでしたが、横方向の帯状にアイコンが配置されるToolbarが表示されるようになりました。Bookmark一覧が表示されないので正直戸惑いを覚えましたが、すぐに
慣れると思います。

E55webtoolarE55webshortcut

テンキーの1を押すと左画像Googleの文字の下にあるToolbarが表示されます。また5を押すと右画像の様なショートカット一覧が表示されます。(クリックで大きくなります。)

・マルチメディア性能はまあまあ
いつもの如くビデオ再生を試してみました。HandBrakeでエンコードした動画でPSP形式のものを試してみましたが、このサイズ(QVGA、ビットレート1024kbps)では全く問題無く再生されます。また、N97の解像度に合わせたサイズ(640×360、1024kbps)で再生してみましたがこちらはさすがに厳しいようです。時折、コマ落ちが発生します。それでも試聴不可という状況では無いのでまあまあの動画再生能力かと思います。
音楽再生はiTunesに入っているアルバムをフォルダごとコピーしただけですが、日本語楽曲名やアルバム名称が文字化けすることはありませんでした。
カメラ下に付いているスピーカの音質も結構良いですね。マルチメディア性能はまあまあだと思います。

・カメラ
残念ながらパンフォーカスなのでマクロが無く小物の撮影などには適していません。ただし屋内の撮影でも色見はかなり普通になっており蛍光灯下でもオートで違和感なく撮れるようになっています。

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oomup

自然な室内での色味(左)、ぼやぼやな小物(右)Flickrに撮影したままのファイルを上げてあります。クリックしてFlickrまで辿ると元画像を見る事が出来ます。

またパノラマ撮影にも対応しており、意外とちゃんとした画が撮れます。

パノラマ撮影の様子。画面下の小窓が撮影画像で、表示される枠に合わせて左右に(同方向に動かしていく)撮影していくとパノラマ画像が撮影できます。

実際に撮影した画像。実際これだけ撮れれば十分ですね。

また、Galleryも従来ESeriesに見られた様なタイル式のサムネイルを表示するタイプではなく、NSeriesにみられる様なロータリー式のサムネイル表示に変りました。パノラマ撮影も含めマルチメディア対応アプリはNSeriesっぽいものになっていますね。

以上ファーストインプレですが、ESeriesのベーシック端末ですがFP2以降後の第2世代という感じで性能的には比較的発売の近い上位機種のE75を上まる場合も少なくありません。そう言う意味でコストパフォーマンスの高い1台と言えます。
もう一つ言えば変態キーボードという事で話題になっていますが、あくまでも英語圏で使うという前提なら非常に優れた実用機だと思います。テンキー端末の携帯性とQWERTYデバイスのいいとこ取りで慣れると手離せない1台になるのではないかと思います。
ベーシック端末ということで侮っていましたが、何よりも薄く軽くカッコイイ!予想より良い端末だと思います。

尚、当面某氏のところへレンタル移籍することになりましたのでレビューは一旦お休みです。
近々、GoGoSmartphoneTVの方でレビュー動画を公開する予定です。

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